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温泉にて(師匠×キノ)

タイトル通り、温泉を舞台にして、何故か若い頃の師匠とキノが出会うお話です。
無論、師匠相手にはさすがのキノもかなう道理はない訳で……。
弟子も参加して例によって例の如くエロイ事になります。






「ああ、良い湯だなぁ」
もうもうと立ち上る湯気の中、温泉に肩までつかったキノが心からリラックスした声で言った。
偶然知り合った旅人からこの温泉の存在を知ったキノは、錆びるからイヤだとごねるエルメスの言い分を完全に無視して、早速立ち寄った。
周りに存在する国々から中途半端に離れたところに位置するこの温泉は、旅人と一部の愛好家や地質学の専門家ぐらいしか知らない穴場中の穴場だ。
他に誰も居ない天然の湯船の中、キノは久々の入浴を満喫する。少し熱いぐらいのお湯が心地よい。白く濁ったお湯も、なかなかに効能がありそうだ。
「でも、さすがにのぼせてきたかな……」
一旦お湯の中から上がろうと、岩場に手をかけたキノはあたりの様子がおかしい事に気が付いた。
たちこめる白い靄のためにわずかに数メートル先も見えない。先ほどまではこんなに見通しが悪くはなかったのに……。
「温泉の湯気……にしては、これはちょっと…」
その時、湯気の向こうから話し声が聞こえてきて、キノは身構える。細かな内容までは聞き取れないが、声の主は二人、若い男女のようだ。こちらに向かってくる。
キノは無意識にカノンに手を掛ける。声はなおも近づき、やがてキノにも内容が聞こえてくるようになる。
「待ってくださいよ~」
「待ちません。というか、何故ついて来ようとするんですか。私の入浴を覗くにしても、もう少しこっそりするものでしょう」
軽薄そうな男性の声と、淡々とした口調の女性の声。
女性の方の声と喋り方には、なにか聞き覚えがあった。自分が良く見知っている人物の声を、そのまま若くしたような声。
「いや、そんな事をするつもりはないですよ。……ただ、少しはだかの付き合いというヤツを……」
しばらくの沈黙ののち、銃声。
キノの中で警戒心が高まる。
「……じょ、冗談ですよ。本気にしないでください」
「私の前でまだそんな冗談を言うつもりなら、今度は眉間に喰らわせますよ」
全然懲りていない様子の男性、しかし女性の方も自分のペースを崩す様子はないようだ。
銃撃戦が始まらなかったことに、キノは取り敢えず胸を撫で下ろす。しかし、次に男性が次に発した言葉にキノの表情が凍りついた。
「……わかりましたよ。ここで待っていれば良いんでしょう。…………ししょう…」
キノの良く知る名前、キノ自身が何度も口にした名前、キノがある意味最も畏怖する相手の名前。
「………師匠!?」
思いがけない言葉にキノが混乱する間にも、女性の気配は近づいていた。
「おや、先客がいるようですね……」
もう、すぐ近くまで来ている。厚い靄の向こうに浮かぶ女性の影が、キノの目にも確認できた。
キノは咄嗟に持っていたカノンを、自分の服の中に隠してしまう。
やがて白い靄を割って、黒々とした長い髪の毛をなびかせながら、女性がキノの前に姿を現した。
若く張りのある肌、旅のための機能的な服装、全体としての見た目はキノの知る年老いた師匠の姿とはかけ離れている。
しかし、全体に漂う空気が、無駄のない一挙一動が、何を考えているか得体の知れない眼差しが、キノに確信を与える。
「ご一緒してもよろしいですか?」
口を開いて出た女性の言葉にも答えず、キノは女性の顔を呆然と見つめる。
少し視線を落とすと、女性の腰に巻かれたホルスターには自分と同じパースエイダーが吊るされている。
言葉が出ない。合理的、科学的な証拠はない、しかし、キノの心はそれが自分の師匠であることを微塵も疑うことができない。
いつまでも無言のキノに、女性は少し怪訝な表情を浮かべる。しかし、緊張にこわばったキノの顔と裸の体、特に胸のあたりをまじまじと見ると
「なるほど……そうですか」
何をどう納得したのか、一人うなずく。
「別に気にしなくていいんですよ。私は全然構いませんから……」
果たして女性が何に納得したのか、一体何を気にしなくて良いのか、全く訳が解らないキノを尻目に、女性は荷物を適当な場所に置き、自分の服を脱ぎ始めた。
キノとは正反対の、女性らしい豊かなふくらみを持ったボディラインが顕わになる。
どこまでもきめの細かい肌には傷一つなく、まわりの光を全て吸い込んでしまいそうなほどに黒い髪と相俟って、その美しさは人間業とは思えない。
思わず見蕩れるキノに、女性はふっと微笑みかける。何か含みのあるその笑顔に、キノの心臓がビクリと縮み上がる。
全く心臓に悪い。
女性は軽く温泉のお湯で体を流してから、ゆっくりとお湯の中に体をつけて
「……なかなか、いいお湯ですね…」
満足げにつぶやいた。
キノはその言葉に答えようとして、しかし一瞬ためらい、結局そのタイミングを逃す。
それきり黙ってしまった女性を横目に、キノは自分の非現実的な考えを振り払おうとする。
そうだ、そんなことはあり得ない。この人が若い頃の師匠だなんて、そんな馬鹿げた夢想はやめるべきだ。
女性が師匠ではない、その証拠を求めてキノは女性が脱ぎ捨てた衣類や、荷物をチラリと覗き見る。
しかし、女性がいつでも手に取ることが出来る位置に置かれたパースエイダーは、キノが師匠から譲り受けたカノンそっくりだ。
よく見ると、全体的にキノのカノンより若干新しく見える以外は、細かくついた傷に至るまで全く同じだ。
あり得ない。あり得ないんだ、そんなことは……。絶対にある筈がない。………だが、しかし……。
キノの煩悶をよそに、女性は気持ちよさそうにお湯の中で体を伸ばす。
キノの方を少し見て、ちらちらと視線をあちこちに飛ばすその様子に再び意味ありげな笑みをもらす。
そして、唐突にお湯の中を滑るようにして、一気にキノとの距離を詰めてきた。互いの息がかかりそうなほど間近に女性の顔が近づいて、キノはびくりと後づさる。
「私のパースエイダーが、そんなに珍しいんですか?」
「……あ、いえ、その……はい」
かなり上ずったキノの声、すっかり動揺し切ったその姿に、女性は上から下まで舐めるように視線を這わせる。キノは生きた心地がしない。
「あなたも旅人ですよね?もちろん」
「…は、はい」
「その若さで一人旅ですか……。なかなか苦労も多いんでしょうね」
「……ええ、まあ」
女性の質問にも、キノは生返事を返すのが精一杯だった。しかし、女性の方はキノの気のない返事も、さほど気にしてはいないようだ。
出来るなら逃げ出したい。しかし、そんな事が出来よう筈もなかった。キノの体は女性に見つめられるだけで、石になったように動かなくなる。
そうして完全に固まってしまったキノの手に、女性の手が上から包み込むように触れてきた。
「あっ!?」
「小さな手ですね。……小さくて、柔らかい、かわいい手です」
柔らかな指が自分の手を握り締めてきたのを、キノは認識する。どうリアクションをとっていいのか、キノが決めかねているうちに
「……食べてしまいたいぐらいです」
女性の体がキノの体の上に覆い被さった。
「……あっ…うあ……な、何をするんですか!?」
あまりの展開に、キノは思わず叫ぶ。そして、一瞬遅れてから、女性の意図を悟った。
「あなたも、こういう事に興味のある年頃でしょう」
「……いや、そんな…ちが…」
キノは先ほどからの、女性の意味ありげな微笑の理由を知った。最初に自分を見て、その動揺した表情に、勝手に納得していたのを思い出す。
女性はキノの動揺の理由を、若い男の子故の反応だと思って納得したのだ。
「そんな風に言っても、ほら……」
「ひあっ!」
そんなこととは露とも知らない女性は、キノの股間にするりと手を這い入らせ
「……えっ!?」
言葉を失った。
そこにある筈のものがない。女性に困惑の表情が浮かぶ。
「……ボクは女の子です」
そう言ってキノは、上からのしかかる女性の体をのけにかかる。
一方の女性は自体を認識して、すこしがっかりした様な表情を見せて、キノの上に乗っかったまま呆然としている。
少し、いや、かなり納得のいかない表情だ。
女の子に手を出しても仕方がない。しかし、ここまで疼いてしまった体はどうしてくれるのだ?散々期待させておいて、こんなオチなんて……。
自分の下で睨みつけるような視線を寄越す少女を見下ろす。女の子なのだと知ってもなお、その愛らしさは女性に訴えかけるものがあった。
このままでは終われない。
「………構いません」
「……なっ!?…うあ…あんっ!」
女性はキノの肩を持ち、温泉を囲む岩場に押し付ける。さらに、逃げようともがくキノを抱きすくめ首筋にキスをした。
「……ひあっ…やっ!…なんで?」
精悍な目つきとは裏腹な、キノの弱弱しい悲鳴が女性の神経を昂ぶらせる。
女性はいつしか自分が、本気でこの少女に欲情していることに気付いた。
未発達な体を軽く撫でてやるだけで、小刻みに震えるキノの体、切なげに眉根を寄せるその表情がたまらなく愛しい。
(……何をしているんでしょうね、私は……)
女性は苦笑を浮かべる。
何故、こんなまだ子供といっても良いような少女を、自分はこんなに愛しく思ってしまうのか?いくら考えても解らない。
それでも女性の下腹部にこもった熱は、少女を責め立てるごとに確実にその温度を増している。
こうなったら、こちらが満足するまで付き合ってもらうまでだ。
「……あっ!あんっ!…ひぅ…やめ…こんなやめてくださ…ああんっ!」
全く予想外の女性の行動に、ただでさえ混乱していたキノの思考はかき乱され、女性の指先に翻弄される体は、どうしようもなく熱くなっていく。
そんなキノの様子を見ながら、女性は満足げに微笑む。そして、荒く息を切らすキノの唇を、自分の唇で無理矢理に塞いでしまう。
「…はぅ……んぅ…んむぅ!?…んくぅ…」
いくらかの抵抗を試みるが、女性の指先に蕩けきった体はキノの言うことを聞かない。なす術もなくキノは口腔内を蹂躙される。
ようやく女性がキノから唇を放す。解放されたキノが荒く息を切らす目の前で、女性はにっこりと微笑み、こう言った。
「これから私は、あなたを犯します」
表面上は穏やかながら、瞳の奥に有無を言わせぬものを秘めたその表情に、キノの体は蛇に睨まれた蛙のように動けなくなる。
もはや、逃げ出す気など起きなかった。
完全に怯えきった表情のキノの目の前で、女性の指が再びキノの秘部へと迫っていく。
柔らかく細いその指先は、キノの心までも犯しきるかのように、お湯とキノ自身から溢れ出たもので濡れそぼった秘裂の周りを這い回る。
「…あっ…うあっ…ひぅ……やめ…」
祈るような、縋り付くようなキノの声も、もとより女性には届いていない。女性は敏感すぎるほどのキノの反応に夢中になっていた。
散々間を持たせて、焦らすだけ焦らし、キノの神経が限界を迎えるその直前に、女性の指先はキノの中に一気に突き入れられた。
「あっ!?や!…うぁ…ふあああああああああっ!!!!!!」
突然の侵入にたまらず悲鳴をあげたキノの声を、女性の指先が与える激しい快感が断ち切る。
「うああああっ!!!…やっ!…やだぁ!!?…も…やぁ…はうぅ!!」
「随分気持ちよさそうな声を出すんですね」
あくまで淡々と、穏やかな口調で女性はキノの痴態を責め立てる言葉を発する。
「感度も随分良いようですし、自分でも一人で慰めていたりするんですか?」
「…いやっ!…そんなぁ…はぅん!…ちが…う…」
「それとも、見た目とは違って、誰彼構わず手を出しているんですか?」
「…あぅ!…そんなことぉ…ない…ああっ!!」
女性は、外から見える表情や、その声音から感じ取れる以上に、自分が興奮していることに気が付いた。
少女を責めれば責めるほど、かつて自分が感じたことのないほどの愛しさがこみ上げてくるのがわかる。
もっとこの少女の嫌がる顔を、切なげに漏らす吐息を、快感に耐えるようなその体の震えを全身で感じたい。
欲望に任せ、女性はキノの体にしゃぶりつき、可愛らしい乳首を甘噛みし、クリストスを思う様責め立てる。
今まで女の子を相手にした経験はなかったが、この少女の感じるところは何故か手にとるように解った。
「あっ…はぅ…やあああっ!!!…らめぇ…そこ…も…あああんっ!!!!」
女性の責めにキノは次第に理性をなくし、快楽に追い立てられるままに喘ぎ、嬌声をあげる。もう自分が何をしているのかもわからなかった。
「えっ…あっ!?…そこ!…そこ…ちがっ!?」
女性の指先はキノのお尻の穴まで迫ってきた。ひくひくと震えるそこを撫でられると、異様な感覚にキノの体が震える。
全身を、もう触れていないとことはないというまで責められ続け、キノの体は風に舞う木の葉のように翻弄され、やがて絶頂を迎えた。
「ひあっ…やっ!?…そんな…も…ボクぅ…もう!!…ああっ!…やっ!?あああんっ!!!ダメエエエエエエエエエエエエッ!!!!!!」
キノの意識が一瞬白く霞む。折れてしまいそうなほどに細い体を目一杯に仰け反らせて、キノは達した。
ぜえぜえと荒い呼気を漏らしながら、キノは岩場にぐったりともたれかかる。
温泉の熱と、自身の体の熱で朦朧とする頭は、もはやキノにこの状況に対する疑問を抱かせることさえ許さなかった。
(ああ……ボクは…師匠にイかされて…)
しかし、呆然と考えるキノには、その体を休ませてやるだけの余裕は与えられなかった。
目の前にたたずむ女性は、キノの様子に満足げに微笑んだ後、一旦温泉から出て、なにやらゴソゴソと自分の荷物を探り始めた。
その様子をぼーっと見ていたキノだったが、振り返った女性がその手に持っていたものを見て凍りついた。
あきらかに男性器をかたどったと思われる先端を持つ棒状の物体、しかもそれは途中でくの字に曲がり、もう一方の端も男性器の形をしている。
双頭の張り型、どのように使うかは一目瞭然だった。
というか、最初女性が自分を少年だと思って手を出してきたことを考えると、これまでソレをどう使ってきたのか、深く詮索する気分にはなれなかった。
この上、まだ責められるというのか?
だが、激しすぎる絶頂に脱力した体は、キノがその場から逃げ出すことを許さない。
「私が満足するまで、付き合ってもらいますよ」
一方、そう言いながら女性は、もはや引き返せぬ所まで自分が来てしまっているのことを感じていた。
この少女をメチャクチャに陵辱したいという気持ちと、この少女をどこまでも愛しく感じる気持ち、
相反する二つの気持ちが相俟って、女性の心はさらなる行為へ駆り立てられる。
自分でも異常だとわかっているのに、止めることが出来ない。
もっと、この少女に触れていたい。
体の内から湧き出る狂おしいほどの愛しさに、女性は流されていく。
「…はぁはぁ…も…ゆるして…ください…」
絶え間なく体中を責められ続けた今の少女に出来るのは、こうやって哀願することのみのようだ。
その様子を見ながら女性は、ふと思い出す。先ほどこの少女は、お尻の穴を責められたとき、それまで異常の反応を見せていた。
ニヤリと笑った女性は、自分のパースエイダーを手に取り
「少し手伝ってもらうとしましょうか……」
少し離れたところにあった大きな岩の方に銃口を向けた。
「冗談でも許さないと、ちゃんと言っておいた筈ですよ」
女性があらん限りの殺気を向けた岩の陰から、若い男性がひょっこりと顔を覗かせた。女性の旅の連れである。
「……あ、いや、その師匠これは…さっきから様子が変だったので…」
冷や汗たらたら、おっかなびっくりに発せられた言葉はしかし、あまり反省しているような様子を感じさせない。
女性はへらへらと笑う男性に銃口を向けたまま、言った。
「まあ、良いでしょう。許してあげます」
「…あ、ありがとうございます」
「ただし、そのかわり……」
女性はキノの方をちらりと見てから
「あなたも手伝いなさい」
「へ!?」
女性は男性にニヤリと笑いかけて、キノを指差してから続ける。
「あなたもかなり欲求不満がたまっているんじゃないですか?この娘のお尻、使って良いですよ」
その言葉に、横たわったままのキノの表情は強張り、呆然と立ち尽くす男性もどんな反応をして良いかわからず、間抜けな表情を浮かべる。
女性はそんな男性に向けてパースエイダーを構えなおし、さらに続けた。
「言っておきますが、これは命令です。もし、あなたが紳士的にも、この娘とはしないと言うのならば……」
氷のような声音だった。
選択肢は、ない。
かくかくとうなずいた男性を見て、女性は満足げに笑った。
「では、始めましょうか」
そう言って女性はキノの方に向き直る。キノは未だに脱力感から抜け出せ切れず、今から始まる行為への不安に目を潤ませ、女性の顔を見上げてくる。
「そんなに、怖がらないでください」
女性はにこりと微笑み、まずは自分の中に双頭の張り型の一端を挿入し始める。
彼女の秘部には大きすぎるようにも見えるソレは、女性がこういった楽しみのために特注で作らせたものだ。
「…はっ…うっ…ああっ……これで…こっちの準備は整いました」
女性の股間から、まるで凶器のように張り型が頭を突き出す。ゴツゴツと岩のような形状が凶悪だ。
「さあ、…力を抜いてください…」
そう言いつつも女性は、待ち切れないという様子でキノの体を押さえつけ、濡れそぼったその秘裂に張り型を押し当てる。
「いきますよ」
「…あ…うああ……こんなの…ムリで…す…ひああああああああああっ!!!!!!!」
張り型を一気に挿入されたキノの口から、引き裂くような悲鳴が上がる。しかし、女性はキノの様子をまるで気にもとめず、腰をグラインドさせる。
「…あっ!やあっ!…あああああっ!!!こんなぁ…すごすぎてぇ…あああああんっ!!!」
体の真ん中まで杭を打ちつけられたような感覚、えぐるような暴力的な快感、突き上げられるたびに襲ってくるそれらの感覚に、キノはただ叫ぶことしか出来ない。
「…あっ…くぅ…気に入って…もらえたみたいですね…」
満足げに言いながら、女性がさらに突き上げると、キノはたまらず女性の背中に手を回し、ひっしでしがみついて来る。
その仕草と、完全に密着したことで感じられる思った以上の少女の熱が、女性をさらに狂わせていく。
女性はキノの小さな体を軽々と抱きかかえ、そのお尻を男性の方に向けてやった。
「準備は出来てるみたいですね…」
男性はすでに服を脱ぎ捨て、行為に取り掛かるための用意を完了していた。
「……でも、良いんですか?こんなことして…」
「…口答えは許しませんよ」
未だに躊躇う男性の言葉を、ピシャリと遮る。覗きをしておいて、この男は何を今更……。
「さあ、やってあげてください」
女性に促されて、男性がキノの背中に近づく。その気配だけで、キノの背中はぞわりと粟立つ。
やめてくれと叫ぼうにも、膣内に突き上げる激感がそれを許さない。やがて、完全に無抵抗なキノのお尻の穴に、男性の大きめなモノがあてがわれた。
「じゃあ、いきますよ!」
「…………っ!!!!?」
いやいやと首を振るキノを無視して、男性のモノがキノの後ろの穴に挿入を開始する。
女性から受けた責めと、お湯の温かさでいくらか緩んでいるとはいえ、本来物を受け入れるように作られていないそこは、突然の侵入に悲鳴をあげる。
「ああっ…うああっ!!そんな…痛いぃっ!!…いたぁっ!!!!ひああああああっ!!!!」
男性の動きは割合と緩やかなものだったが、前の穴を蹂躙してくる女性の方は容赦がなかった。
キノの体に激しく腰を打ちつけ、張り型を深くえぐりこませてくる。その動きにキノのお尻もかき乱され、激痛まじりの快感がキノを襲う。
「ひああっ!!!…あぅ…ああんっ!!?…ひぐぅっ!!!?…こんな…ボク…ボクぅ…」
二つの異物はキノの中を思う様暴れて、それに翻弄されるキノの体は壊れた機械のように踊る。
お腹の中をかき混ぜるふたつの熱に、キノの意識は何度も寸断される。
やがて痛みと快感ははっきりとした境界を無くし、キノはただ体の命ずるままに腰を振り、嬌声を上げるばかりになる。
「うああああっ!!!らめええええっ!!!も…ボク…へんになるぅ!!へんになっちゃううううううっ!!!!!」
自然と女性にしがみつく腕の力も強くなる。女性は今この少女が唯一すがることが出来るものが、自分であるということに堪らない愛しさを覚える。
気が狂いそうなほどの欲情、今まで衝動と欲望に忠実に生きてきたつもりの女性が、少し恐怖を感じるほどの愛しさ。
この少女がもっと乱れる様を見てみたい。
この少女を、もうどうしようもなくなるまで蹂躙し尽くしたい。
女性の動きが早くなり、つられて男性もペースをあげる。二人に挟まれたままのキノは、激しさを増す責めに狂わんばかりに腰を振り、喘ぐ。
「あっ…ひあっ…うああああっ…やっ!はあああんっ!!…ああっ!!?」
そして限界を超えて責められ続けたキノの体は、水量の多さに耐えかねたダムが崩れるように、快楽の奔流に押し流され、絶頂へと登りつめた。
「ああっ…やあっ!?…ボク…も…イっちゃうぅ!!?…うあああああっ!!!…ボク…イっちゃうよおおおおおおおっ!!!!!」
見栄も体裁もなく、キノが大声で叫ぶ。
がくがくと震える体に、ほぼ同時に達したらしい男性のものから溢れ出た熱が襲い、その熱さがキノを再び小さな絶頂へと押し上げる。
「くっ…ふあっ!!!?…あああああっ!!!!…イくぅ!!!!!」
女性も激しく絶頂へと登りつめ、脱力した体は、キノを抱えたままお湯の中へとへたり込む。
「……あっ…ふあ…はぁはぁ…くぁ…はぅ…」
ようやく解放されたキノは、完全に放心した様子で、呆然と宙を見つめる。
その様子を見ながら、女性は胸がちくりと痛むのを感じる。自分がここまでやってしまったのだ。
らしくもない、ほんの小さな罪悪感。
これまで散々非道なことをしておいて、今更何故こんな感情を持つのか?
絶頂後の気だるさと、その歯切れの悪い心情に、女性の顔がうつむきぎみになる。
こんな事を考えるなんて、まったく自分らしくないが、………こんなふうにするべきではなかったのではないか?
溜め息をついた女性が顔を上げると、目の前でふらつきながらもキノが起き上がろうとしていた。
そのなんとも弱弱しい姿に、女性は思わず起き上がるのを手伝おうと手を伸ばした。そして……
「………あっ!?」
気が付いたときには、キノの腕の中に抱き締められていた。
小さく細い腕が、女性の背中を愛しげに抱き締める。
女性は言葉を無くした。
当のキノも、自分が何をしているのか解らないまま、気が付いたときには女性を抱き締めていた。
キノはすでに、この女性が若い頃の師匠であることを確信していた。明確な証拠など無い、ただ直感だけがそれを間違いないと言っている。
抱き締めれば抱き締めるほどに、師匠の下で過ごした日々の愛しい思い出が蘇る。
キノは師匠が好きだった。
もちろん、人の良いおばあさんのふりをした師匠が、どれだけの危険人物であるかも知っていた。
どこまでも強く、潔く、なによりも自分自身に忠実な人。
優しさや善意でさえもおそらくは自分の都合の良いところだけで使い、それで平然としているであろうとんでもない悪人。
行き倒れていたキノを助け、育ててくれた恩人。
これだけのことをされても、それでもキノの心には暖かな気持ちが溢れ出していた。
家を飛び出し、旅に出たあの日から、二度と会えないと思っていたのに……。
(ボクはあなたに憧れていました。尊敬していました。あなたがいなければ、今の僕はない)
今、ここで再びこうして出会えたのなら、あの程度の仕打ちは何でもなかった。
キノの腕にぎゅっと力がこもる。
(大好きですよ。師匠……)
今ここで言葉にするわけにはいかない思い、それが少しでも伝わるように強く強く抱き締めてから、キノはやっとその腕を放した。
ちらりと上目遣いに女性の顔をのぞき見ると、柄にもなく、本当に柄にもなく、動揺しているようだった。
鋭い目にはいくらかの困惑が浮かび、視線はあさっての方向を漂っている。
そんな女性の様子に、キノはクスリと笑う。
その笑顔を目にした女性は正気に戻ったのか、頬を赤らめ立ち上がって、キノから顔を背けるように向こうを向いた。
「……その、無理矢理にこんなことをしてしまって……ごめんなさい」
よく見ると耳まで真っ赤だ。キノは笑いをかみ殺しながら答える。
「別に、構いませんよ。気にしていません」
「……あ、うあ…その……」
女性は次に何を言ったものか、決めかねて言いよどむ。
「なんですか?」
尋ねたキノの顔を、恥ずかしそうに横目で見ながら女性は言った。
「……流してあげます、背中。……汚してしまったから」
その申し出に、キノはしばし呆然としてから
「はい、お願いします」
朗らかに微笑んで、うなずいたのだった。

「ふう、若気の至りねえ……」
森の奥の一軒家、日向に椅子を出して一人座った老婆がつぶやいた。
老婆はキノの師匠、そして件の温泉でキノが出会った女性の年老いた姿である。
「知らなかったとはいえ、我が弟子にあんな真似をするなんて……」
向かうところ敵無し、傍若無人に生きてきた女性にとって、あの経験は数少ない恥の記憶だ。
だが、それでも老婆はこの記憶を忘れようとはせず、大事に胸の奥にしまっている。
一緒に暮らしている間、女性とキノの暮らしは淡々として、互いに分を守り激しい感情は顕わにすることなく過ごしていた。
今でも自分を抱き締めるキノの腕の温かさを思い出すことが出来る。
あれが愛弟子の、キノの気持ちなのだ。
ただ、あの時の名も知らぬ少女とキノのことをつなげて考えてみたのは、ごく最近になってのことだった。
キノがこっそりと家を抜け出し、旅立っていったあの日、女性はその気配に気付き、窓の外にその姿を認めた。
引き止めるにはあまりに遠くに離れていたその後姿から、キノの旅立ちを見送るしかないことを気付かされた。
その時、名残惜しげに振り返ったキノの眼差し、それがあの時の少女が別れるときに見せた表情と重なり、女性は全てを悟った。
あまりに非現実的な考え、しかし今の女性はそれを微塵も疑うつもりはない。
多分、いやきっと、キノだって同じ気持ちだろう。
そこまで思い出して、女性は木々の合間に見える晴れ渡った空を見上げる。
キノは今も旅を続けている。少なくとも自分と温泉で出会うあの日までは、元気に旅を続けている。
自然と微笑が浮かんだ。
……しかし、それにしても我が事ながらメチャクチャなことをしたものである。
男と間違えて誘惑するは、キノが女性と知るや開き直って行為に及ぶは、挙句の果てに弟子まで交えてキノを責め立て、その上縄で縛り上げて……
あれ、あの時、そんな事までしただろうか?
さらに記憶をたどる。
他にやったことと言えば、公衆の面前でのストリップとオナニーショー、軟体触手生物にキノを絡ませてみたり、犬のように首輪で繋いで見たり……
なんだこの記憶は?
他には、女相撲秋場所バイブ付き、ぬめぬめ催淫ローション地獄、スケベ椅子甲子園、ふたなり耐久5時間レース……
女性はそこまでで思い出すのをやめ、人の良い老婦人の笑顔を浮かべ、自分の記憶に知らんぷりをする。
「……今ごろ、キノはどうしているんでしょうねぇ」
何もない野原の中の道を、一台のモトラドが走る。
モトラドの名はエルメス、ハンドルを握るのはキノだ。
空は晴れ渡り、モトラドを走らせるには絶好の日和だ。
「なんだかあの温泉に行って以来、機嫌が良いね、キノ」
「そうかな」
エルメスの問いにそう答えながらも、キノの顔は照れくさそうな笑顔を浮かべていた。
キノはあの日の出来事に思いを馳せる。さんざんな目にあった筈なのに、あの日のことを思い出すと胸に暖かいものがこみ上げてくるような気がする。
気分にまかせて、スピードを上げようとしたキノだったが、あたりの様子の変化にアクセルにかけた手を緩める。
さっきまで見えていたはずの空が見えない。どこまでも広がっていた野原も、ほとんど数メートル先までしか見えなくなっている。
「なんだこれ?」
白い靄だ。あの日、あの温泉で出会ったのと全く同じ乳白色の闇。エルメスを走らせるのもままならず、キノはブレーキをかける。
進むことも戻ることも出来ない。途方に暮れるキノの目の前に、まばゆい光が唐突に現れた。
光の数は二つ、それは車のヘッドランプだった。
「これって、もしかして……」
嫌な予感に顔をひくひくさせるキノの前に、おんぼろ車が停車した。
そして、ドアが開きキノの前に現れた人物はもちろん……
「…また、会いましたね」
「…え、ええ…」
心から嬉しそうに、にこやかに笑う黒髪の女性に、キノは引きつった笑顔で返事を返したのだった。

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