2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

キスで起こして(ヴィル×アリソン)

寝起きのアリソンママがのろけてた『ヴィルは毎朝キスで起こしてくれた』という話から妄想したSSです。
冗談半分、でも本当にそうしてもらえたら素敵だな、とアリソンが口にしたその言葉。
ヴィルがその願いに対してとった行動は……?






その夜、私はヴィルのキスで目を覚ました。
果たしてそれからどれぐらいの時間が経ったのだろう。未だにボンヤリと霞む頭は、決して寝起きのためだけではない。
(私、キスされたのよね、ヴィルに。キスで起こしてもらったのよね?)
ちょっと信じられないような気持ちのまま、私は天井を見つめている。
今夜は新月だ。窓の外に月明かりはなく真っ暗で、唯一の明かりはベッドの脇のスタンドがはなつ頼りない光だけだ。
薄暗い部屋の中ではほとんどの物が闇の中に埋もれてしまって、まるで現実感が感じられない。まだ私は夢の中にいるんじゃないかと疑ってしまう。
だけど、唇にかすかに残った優しい感触が、愛しい温もりが、これは確かに現実の光景なのだと私に告げる。
ベッドの脇にはヴィルが腰掛けている。自分のしたことがよっぽど恥ずかしかったのか、何も言わずに私に背中を向けている。
もし、もう少し部屋の中が明るかったら、きっとヴィルの耳が真っ赤になっている所が見えたに違いない。
そんなヴィルの背中を見つめている内に、段々と頭がハッキリしてくる。さっき自分に起こった出来事が、頭の中に何度も再生される。
気が付いた時には、私はヴィルに声を掛けていた。
「…おはよ」
「……お、おはよう」
ちょっとドギマギした様子で答えてから、ヴィルが私の方に振り返る。恥ずかしそうに伏せた顔で、上目遣いにこっちを見てくる様子がなんだかおかしくて、私はくすりと笑う。
「………?」
私の反応を見て不思議そうな顔をしたヴィルに、私はベッドから体を起こして向かい合った。
「ありがとね、ヴィル。起こしてくれて……」
「あ…いや……その…う、うん………ずっと前にアリソンがしてほしいって言ってたから」
毎朝私のことをキスで起こしてほしい。
一体どれくらい前のことだったろう?私は確かにそんなお願いをヴィルにしたことがある。
その時はそれを言っただけで、ヴィルは顔を郵便ポストのように赤くして黙りこくってしまった。
もともとこの手の事はヴィルが最も苦手とするところだ。それなのに、こんな私の無茶苦茶なお願いを覚えていてくれて、実行してくれたのだ。
(無理させちゃったのかな……)
愛しさとともに少しの申し訳なさを感じてしまう。だけど、そんな私の心を読み取ったかのように、ヴィルが口を開いた。
「……だけど、本当はそれだけじゃないんだ。」
「えっ、何?」
「……ずっと机に向かって勉強してて、疲れてもう寝ようかなって思ってこっちの部屋に来た。そしたら先にベッドに入ってたアリソンが目に入って……」
まるで大切な宝物のことを思い出すかのように、ヴィルは瞳を閉じて微笑む。
「真っ暗な寝室の中で、廊下から差し込んだ明かりでアリソンの顔が照らされて、それが本当に、とても綺麗で………………気が付いたらキスしてたんだ」
今度はこっちが真っ赤になる番だった。顔を上げたヴィルと目線を交わすだけで、心臓は早鐘を打つように鼓動を早め、金縛りにあったように動けなくなってしまう。
自分の中に熱いものがこみあげてくるのがわかる。
胸の奥の奥から、ヴィルと過ごした過去の光景から、積み重ねた私の思いの中から、体中を熱くするエネルギーが湧き出てくる。
「だから、半分は僕のわがままなんだ。……………ごめん」
そう言ってる割には、なんだか嬉しそうなヴィルの笑顔。
その笑顔があんまりにまぶしくって、その言葉があんまりに嬉しくって、どうしたらいいのか解らないまま私はヴィルの胸に顔を埋めた。
「……アリソン」
ヴィルの腕が私の背中を抱き締める。強く、優しく………。
とめどなく溢れ出してくる愛しさが、胸の中を埋め尽くしていく。
ああ………。
好きだな…。
好き……。
好きだよ………。
好きなんだ……………。
大好きだよ、ヴィル…………。
「……ヴィルぅ」
抱き締めたヴィルの体はやっぱりあったかくて、どうしようもないぐらいに愛しくて、何にも出来なくなってしまった私はまるで子供に戻ってしまったみたいだ。
「愛してるよ、アリソン……」
たったそれだけの言葉の中に、どれだけの思いが込められているのかを私は知っている。それはきっと私と同じなのだと、ヴィルの腕の温かさが教えてくれる。
私はそっとヴィルにキスをした。
「これは私のわがまま……かな?」
悪戯っぽく微笑んだ私に、ヴィルは一瞬ポカンとしてから、可笑しそうにクスクスと笑った。
二人の思いは、もう一つになっていた。
「ねえ、ヴィル。きて……」
「うん……」
私の言葉に肯いてから、ヴィルが私の体をそっとベッドに押し倒す。
ヴィルの手が私の服を一枚一枚脱がせていく。冷たい空気に触れて震える肌が、ヴィルの視線を浴びて瞬く間に熱くなっていく。
ついに最後の一枚のショーツまでも脱がされた私の前で、ヴィルも服を脱いでいく。
生まれたままの姿で向かい合うと、恥ずかしさと照れくささで真っ赤になった互いの顔が目に入った。
「綺麗だよ、アリソン。アリソンは、やっぱり綺麗だ………」
「えへへ……ありがと…」
そんな言葉を交わしてから、私たちはそっと抱き合った。
ヴィルの指先が私の肌に触れる。優しい指先が背中からお尻の方へと滑っていく。
ただそれだけの事なのに、ヴィルに触れられた所はまるで電流が流れたように、熱い痺れに襲われる。
「…うあ…あんっ!…あっ…や…ああっ!!」
ヴィルの舌先が首筋を這い登ったかと思うと、耳たぶを甘噛みされるぞくぞくした感触に堪らずに背中を反らす。
間断なく両方の乳首を責め立てられる合間にも、体の別などこかを同時に愛撫される。
休むことなく、時には私の期待に答えるように、時には私の予想を裏切る刺激を与えるように、ヴィルの愛撫が私の体を溶かしていく。
「あああっ!!すごいっ!!すごいよ、ヴィルぅ!!……まるで、私の体のこと全部知ってるみたい……」
激しい愛撫に翻弄されながら、私が叫んだその言葉に、ヴィルはふっと笑ってから首を横に振って見せた。
「……違うよ、アリソン。僕はアリソンの事、まだまだ全然知らないんだ……」
「えっ?それは…どういう?……ひああああっ!!!?」
疑問を口にした私を、体の下の方から突き抜けるような快感が襲った。ヴィルの指先が私の一番敏感な所に触れたのだ。
あまりの快感に言葉をなくして喘ぐ私に、ヴィルが耳元で囁き続ける。
「だって、こうやって一緒に暮らして、話して、食事して、アリソンと一緒にいるだけで、新しいアリソンがどんどん見えてくる……」
「…ああっ!!…ひうぅ…や…ああんっ…それって…?…ふああああぁっ!!!」
クリトリスの先端を指先で摘まれながら、もう一方の指先が私の中を掻き回す。恥ずかしいぐらいに溢れ出した蜜が、ヴィルの手を、私の内腿をぐしゃぐしゃに濡らしていく。
「僕が今まで知らなかったアリソンを知って、アリソンの素敵な所がどんどん増えていく。アリソンがもっともっと素敵だって思えるようになる……」
「あはぁっ!!…あんっ……あああっ!!……ヴィルっ!!!ヴィルぅうううぅっっ!!!!」
ヴィルの愛撫で体が蕩け、ヴィルの言葉で心が痺れていく。私はただヴィルの与えてくれる快感の波の中でくるくると踊る。
ヴィルの指先はお尻の穴にまで入ってくる。前と後ろから侵入され、好きなように弄ばれる私の体は痙攣したかのようにガクガクと震える。
「そうやって、どんどんアリソンを好きになっていく。どうにも出来ないぐらい、止めようがないくらい、もっともっと好きになっていくんだ!!!!!」
「あっ!!やっ!!?あああああああああああ―――――――――っ!!!!!!!!」
まるで私の限界を見越していたかのようなタイミングでヴィルの指先が突き上げられた。ギリギリ一杯まで張り詰めていた糸が、いとも簡単に切れて飛んだ。
背骨を突き抜けるような絶頂感に、私の意識が霞む。
「……はぁはぁ…ああ…ヴィル……」
ぐったりと力の抜けた私の体を解放して、ヴィルはさらに言葉を続けた。
「だから、僕はアリソンともっと一緒にいたい。一緒に色んな事をしたいんだ……」
自分の思いのたけを語った言葉に照れているのか、ちょっと恥ずかしそうなその顔に、私はそっと手を伸ばす。熱く火照った頬に触れて、私は優しく微笑む。
「…………いいよ、ヴィル。だから、私にもヴィルの事をもっと見せて、感じさせて………。私もヴィルの事、もっと好きになりたいよ………」
そっと触れた唇が、ヴィルの答えだった。
ヴィルの大きくなったモノが私の大事な所にあてがわれて、二人の中で燃え上がる熱が混ざり合い、さらに高まっていく。
やがてゆっくりと、ヴィルは挿入を開始した。
「ああっ…ふああっ!…ヴィルのが入ってくる…入ってくるよう……」
私の中をかきわけ押し進んでいくヴィルの感触に、私の体が喜びに打ち震える。そして根元まで押し込まれた熱の塊を、ヴィルは前後に動かし始める。
「…あああっ!!…ああんっ!!…や…うあああああああああっ!!!!!!」
突き上げられるたびに駆け抜ける電流が私の理性を剥ぎ取っていく。
焼けそうに熱いヴィルのモノが繰り返すピストン運動に擦られて、私のアソコはまるで洪水を起こしたかのように蜜を溢れさせる。
その蜜を潤滑油にして、ヴィルの、私の行為はさらに激しいものになっていく。
「ふああああっ!!!ヴィルっ!!きもちいいっ!!!きもちいいよぉ!!!!」
突き上げられ、貫かれ、かき混ぜられ、私の頭の中で火花が散って、何度も意識を白い闇が寸断する。
背中がぞくぞくと震え、体は私から離れてただひたすらに快感を貪る。
「うあああああっ!!!!!ヴィルっ!!ヴィルぅううううっ!!!好きっ!!好きぃいいっ!!好きなのぉおおおおっ!!!!!」
「…アリソンっ!!アリソンっ!!!………アリソンっっっ!!!!!」
何度も名前を呼び合い、何度もキスを交わし、自分と相手の境界がわからなくなるまでお互いを求め合う。
降り注ぐキスの嵐の中、重ね合わせた手の平にぎゅっと力をこめ、硬く握り合う。
涙をこぼし、喘ぎ、快感に体を震わせる。与え合う熱と快感だけが、次第に私たちの中の全てになっていく。
「…はあはあ…アリソン、僕はもう……」
「ああっ!!やぁっ!!!ヴィルぅ……私も…これ以上は……ふあああああっ!!!!!」
クライマックスに向けヴィルの動きがどんどんスピードアップしていく。体の全てを押し流されてしまいそうな快感の奔流の中、私はヴィルの背中に必死でしがみつく。
そして、無限に高まり続ける熱と快感に翻弄され続けたその果てに、ついに私たちは絶頂を迎えた。
「あああっ!!!いくよっ!!アリソンっ!!!!アリソンっっっ!!!!!!」
「……ヴィルっ!!ヴィルっ!!!ヴィルぅ!!!ふああああああああああああ――――――――っっっ!!!!!!」
瞬間、凄まじい絶頂感が私を飲み込む。ビリビリと痺れるような感覚が背中を駆け抜けて全身に広がり、その感覚の中で私は意識を失った。

目を覚ましたとき、ヴィルは私に背中を向けて横になっていた。
気配や息遣いから、まだ眠っていない事は一目瞭然だ。たぶん、先程エッチの最中に自分が口にした言葉を、今更ながらに恥ずかしがっているのだろう。
声をかけたかったけど、上手い言葉が見つからなくて、それでも何かをしてあげたくて、私はヴィルを背中から抱きついた。
一瞬、驚いたようにヴィルの体がビクンと震えるのを感じた。
それでもかまわず抱き締めると、ヴィルは何もいわずに私の手をとって、ぎゅっと優しく握ってくれた。
それ以上はもう、言葉は必要なかった。
背中越しに感じるヴィルの鼓動と、温かな体温を子守唄がわりに、私は再び安らかな眠りに落ちていった。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

SBI

Author:SBI
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR