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『罠』の続きになるアリソン陵辱ものです。
『罠』のストーリー後、ヴィルとアリソンが過ごす歪んだ平穏の日々……。

ムリヤリ描写あり、ラストに救い無し、閲覧注意です。
前作に続いて、ベネディクト・フィオナ、二人の性格がかなり歪んでいます。
そんな二人は見たくないという方は閲覧を控える事をおすすめします。







雪かきの仕事を一通り終えた俺が家に戻ると、もうすっかりお馴染みになった彼女の声が出迎えてくれた。
「おかえりなさい、ベネディクトさん。お疲れ様ね」
「ただいま、アリソン君」
アリソン君と彼女の幼馴染みヴィル君がこのイクスの隠された村で暮らすようになって、2ヶ月以上が経過しようとしていた。
俺とフィーだけではなんだか寂しいこの家の中も、彼ら二人がいてくれることで随分と明るい雰囲気になったようだ。
ただ、彼らにこの村に移住してもらうにあたって、彼ら自身の夢を断念させてしまった事、そして説得に少々強引な手段をとってしまった事は、少し申し訳なく思っている。
「ヴィルは一緒じゃなかったのね」
「ああ、ヴィル君は集会所の方に行ってるよ。どうしても彼じゃなきゃいけない仕事だとかでね」
ここに来てからの、ヴィル君の仕事の飲み込みの速さは目を見張るものがあった。
吸収力も応用力も一級品で、今ではいくつかの仕事が彼の存在無しには立ち行かなくなっている。
「だけど、お陰で私はすることがない。寂しい限りだよ」
俺は苦笑しながら、首を横に振ってみせる。
それを見ながら、アリソン君の顔がほころぶ。ヴィル君の活躍を自分のことのように喜んでいる、本当に嬉しそうな笑顔だ。
見ているだけで、こちらの心も和んでくるようだ。
そこで、ふと俺はアリソン君が手元に視線を落とした。丸い枠にはめられた布、指先に持った針にはきれいな糸が通されている。
「それは?」
「ああ、刺繍よ。フィオナさんに習って、特訓中なのよ」
この村に来るときに空軍の仕事、飛行機のパイロットを辞めることになったアリソン君だったが、現在の村での日常の仕事もそれなりに楽しんでくれているようだった。
少しの間でも、同じ場所にとどまっていられない彼女の性格を鑑みて、家事の類はそれほど得意ではないと踏んでいた。
しかし、意外や意外、持ち前の猪突猛進ぶりが家事にも発揮され、仕事に対する集中力はなかなかのものだ。
ただ、彼女が今取り組んでいる仕事だけは、少し話が違うようだった。
「でも、やっぱり、これだけ細かい仕事はてこずっちゃうわね。お裁縫は一通りできるつもりでいたんだけど……」
そう言った彼女は少し恥ずかしそうに、絆創膏だらけの指先を見せた。どうやら、相当な回数しくじったらしい。
「まあ、何事も最初から上手くいくわけではないよ。めげずに頑張ることだ」
「もちろん!これぐらいで、ギブアップはしないわよ」
私の言葉にアリソン君は元気一杯の返事を返し、少しおどけた仕草で敬礼をしてみせた。
それから再び暖炉の前で、裁縫に熱中し始めたアリソン君の背中を見つめながら、私はしみじみと思う。
最愛の人と、最も大切な友人である少年少女。
少し奇妙な組み合わせではあるが、大好きな彼ら彼女らと共に過ごせるこの村での時間は、俺にとって何にも代えることの出来ない、かけがえのないものだ。
「………幸せ者だな、俺は」
久しぶりにベゼル語で呟く。胸の中に広がっていく気持ちは、なんと暖かい事だろう。
足取りも軽く、自室に向かおうとしたところで、大切な事を思い出した。
「…………そうか、今日だったな」
くるりと振り返ると、アリソン君は相変わらず刺繍に熱中している。俺は彼女の背後にゆっくりと近づいて………
「きゃうっ!?…や…ベネディクト…さん?」
分厚い布地の上から、無理矢理に右手で胸を鷲掴みにし、さらに強引に左の指先をズボンの中、ショーツの内側まで侵入させる。
「…あ…やめ……ひあっ!…やめ…ベネディクトさ…」
俺の腕の中から逃れようと、アリソン君は必死でもがく。しかし、俺はそれにお構いなしで愛撫を続ける。
与えられる感覚に耐えることが出来ず、指先から力が抜け、刺繍道具がぱさりと床の上に落ちて転がる。
「随分、敏感になったみたいだな…」
「…いやぁ……そんな…言わないで……」
俺の指先の動き、その一つ一つに、アリソン君の体は面白いぐらいに反応してくる。
軽く乳首の上を撫でてやるだけで悩ましげな吐息が漏れ、大事な部分の入り口を弄んでやると背筋を震えが走っていく。
ついこの間まで、これを知らなかった人間の反応とは思えない。
堪え切れずに漏れ出す喘ぎ声を存分に楽しんでから、俺はとどめとばかりにアリソン君の秘裂の奥深くにまで指を突っ込む。
「……あっ!?…うあ…やあああああああああっ!!!」
その瞬間、アリソン君は背中を仰け反らせて、切ない悲鳴とともに絶頂へと上り詰めた。
よほど気持ちよかったのだろう。体からはぐったりと力が抜けて、俺の方へともたれかかってくる。
服装は乱れて、はだけた襟元から、彼女とヴィル君がおそろいで身につけている首輪が顔を覗かせている。
俺が彼等二人の結婚祝いにプレゼントしたものだ。彼ら二人の永遠の愛の証であり、俺とフィーへの永遠の服従の証だ。
取り付けられた金属製のプレートには、『アリソン』、と彼女の名前が彫りこまれている。
俺は、その金属の冷たい感触を指先で弄びながら、アリソン君の耳元でささやいた。
「……今日はあの日だ。わかっているね……」
アリソン君は荒く息を切らせるだけで、俺の言葉には答えようとはしない。だが、それも仕方ない。
「恥ずかしいのはわかる。つい最近までこういう経験もなかったんだ。すぐに慣れるというわけにもいかない」
そこが君たちの可愛いところなんだが、と心で付け加えてから、俺はアリソン君の顔を覗き込んで言葉を続ける。
「君達と一緒にいられる、それだけで嬉しい。……私もフィーも今夜を楽しみにしています。心行くまで君たちとすごす、楽しい夜を………」
それだけ言ってから、俺は立ち上がって、アリソン君の下から立ち去る。
部屋を出るときに振り返ってみると、アリソン君は椅子の上に崩れ落ちて、背中を震わせていた。
うん、やっぱり可愛らしい。
俺は今夜のあれこれを想像しながら、ウキウキと足取りも軽く、自分の部屋へと戻っていった。

「…あっ!!…やっ…はぁ…ああんっ!!?」
薄明かりの部屋の中に、アリソン君の嬌声が響き渡る。甘く切なく耳の奥に染み渡るその声に、俺の興奮も否応なく高まっていく。
突き上げてやる度に、俺のモノに貫かれたアリソン君の体が、電流でも流れたかのように震える。
例の薬を与えておいたこともあって、アリソン君のアソコは俺のモノをしっかりと食い締め、しとどに蜜を溢れさせている。
「…うああっ!!?…こんなぁ…へんに…へんになっひゃうのぉ!!!!」
「なってしまえばいいさ。ほらっ!!」
アリソン君の言葉に答えるように動きを速めてやると、行為のあまりの激しさに彼女の金髪が舞い散り、弱い灯りを反射してキラキラと輝く。
「ああああっ!!!…ひぅううっ!!?…やぁああああああっ!!!!」
ああ、なんて美しいのだろう。
青い瞳からこぼれた涙、白い肌を伝う汗、秘裂から流れ出て太ももを濡らす蜜、彼女を濡らす雫の一つ一つがまるで宝石のように見える。
絶え間ない快楽に美しく歪められたその表情を見ていると、我を忘れて行為に没入してしまう。
本当に美しい。言葉を失うようだ。
この気持ちはきっと、横にいる彼も同じなのだろう。
「…あっ……う…あああっ!!?…アリソンっ!……アリソン!!!」
俺とアリソン君の行為を見ながら、ヴィル君は自らを慰めていた。
俺とフィーがそうするように命令したのだ。
彼はアリソン君と同じ薬を与えられた上に、その薬を漬け込んだ蜜をモノに塗りつけられている。(貴重なものなので、少しお湯で薄めたが)
「可愛いわよ、ヴィル君」
「くぁ…ああっ!!……んんっ!?…んむぅ…んぅ…」
激しく体を駆け巡る熱のため、途切れ途切れの呼吸を繰り返すヴィル君。フィーは微笑んで彼の唇を自らの唇でふさぎ、口腔内を思うさまに嬲る。
薬の効果のため朦朧として、瞳は濁った光を宿す。そこから溢れる涙は頬を流れ落ち、全身を濡らす汗と混ざって消える。
「どうかしら、ヴィル君?アリソンさんが犯されるところを見ながらオナニーするのって、気持ちいい?」
フィーが耳元で囁く。
その言葉にヴィル君の顔がうつむく。
辛いんだろうな。おそらく、俺が想像するよりもずっと…………。
体をとことんまで快楽漬けにされ、これ以上ないくらいまで堕とされて、それでもアリソン君を思いやり、愛し続ける。
それは、俺の腕に抱かれたアリソン君も同じなのだろう。
健気で、ひたむきで、純粋。彼等が互いを想う気持ちが、俺には愛しくてたまらなかった。
もっと見たい。感じたい。彼等の心を………。
「手が休んでるわよ、ヴィル君」
「…ああっ!?…やめ…うああああああっ!!!!」
目の前で繰り広げられる行為に釘付けになり、止まりそうになっていたヴィル君の手に代わって、背後に回りこんだフィーの指先がヴィル君のモノを激しく摩擦する。
たまらずに悲鳴を上げたヴィル君の耳元で、フィーは先ほどの質問を繰り返す。
「ねえ、気持ち良いんでしょ?アリソンさんが犯されて、泣き声をあげるの見て、とっても興奮してるのよね?」
「………うあ…そんな」
「素直になりなさい。でないと、アリソンさんにもっと凄いことさせちゃうわよ」
その言葉にヴィル君の表情が凍りつく。
「アリソンさんに言ってあげなさい………ちゃんと自分の手でしごきながら、アリソンさんを見ながらオナニーして、とっても気持ちいいですって」
ヴィル君のモノから、フィーはゆっくりと手を離す。
数秒のあいだ躊躇ってから、ヴィル君は自分のモノに再び手をかけ、ゆっくりと前後に擦り始める。
それでもしばらくの間、自分が言うべき言葉が口から出てこず、ヴィル君は魚のように口をパクつかせていた。
額に浮かぶ玉のような汗が、流れ落ちて床に染みを作った。重苦しい沈黙が部屋を支配する。
そして、そんな状態を数分続けた後、ヴィル君はその言葉を、自分の喉の奥から搾り出した。
「……き…もち……いです………」
「何?聞こえなかったわ」
「…きもち…いいです……アリソンが…犯されるのを見ながら……オナニーして……すごく……きもちいいです……」
なんとか言い終えたヴィル君の瞳から、大粒の涙が零れ落ちる。涙は彼の頬を流れ落ちて、キラキラと輝く軌跡を描き出した。
なんとも感動的な光景だ。
「良く言えたわね、ヴィル君。アリソンさんも喜んでるわ」
フィーは満足そうに肯いてから、再びヴィル君のモノに指を絡め、今度はヴィル君の指と一緒になって刺激を与え始める。
フィーの言った通りなのだろう。さきほどのヴィル君の言葉を聞いてから、アリソン君の反応は確実に、より大きなものになっている。
「君も興奮してるようだね。自分の姿をヴィル君にオカズにされて……」
「……や…も……ヴィルを……ヴィルを…いじめないで……」
耳元で囁きかけてみるが、アリソン君は俺の言葉には答えようとはせず、同じ言葉を繰り返しながら、ふるふると首を横に振っている。
こう見えて、アリソン君は意外にシャイなのだ。これは彼女のチャームポイント、いや、美徳と呼んでもいいかもしれない。
俺も、それはアリソン君の大きな魅力だと思っている。だが、こういう場所では、もっと素直に自分をさらけ出す事も必要だ。
ひとつ手伝ってあげるとしよう。
「そこまで頑なにならなくてもいいだろう?それなら……」
俺は自分のモノを一旦抜き、体勢を変えて、アリソン君の体がヴィル君と真正面に向かい合うようにしてやる。
「…はぁはぁ……ああ……アリソン…」
「…あ……ヴィル…」
二人の視線が一瞬交錯した後、アリソン君はヴィル君の視線から逃れるように、顔をそむけて左の方を向く。
だが、俺は彼女の顎をくいとつまんで、再びヴィル君の方に顔を向けさせた。
「ヴィル君も素直に自分の気持ちを言葉にしてくれたんです。アリソン君も素直になってあげたらどうですか?」
それでもアリソン君の口からは、どうしてもその言葉が出てこない。触れ合った肌からは、彼女の体が細かく震えている様子がわかる。
ならば、こちらから心を溶かしてあげるしかないだろう。
俺は自分のモノをアリソン君のアソコにあてがい、間を置かずに一気に奥まで突き入れた。
「…っあああああああああ!!!!…や…いきなり!?…ふああっ!!!」
再び快感の衝撃に襲われて、アリソン君が思わず大きな声を上げる。
突き上げるごとに背筋がビクンと震える。真正面からのヴィル君の視線を意識して、アリソン君の体がさらに敏感になっていることがわかる。
先程までよりも激しく、俺はアリソン君の中をかき混ぜて、思う様に蹂躙する。
「ひあああっ!!…はぅ…ヴィル…見ないで……おねがい…見ないで……」
「…うあ……アリソン…アリソン……」
必死で紡がれる哀願の言葉にも力はない。お互いの痴態から目をそむける事もままならず、二人はどんどんと快楽の深みにはまっていく。
大事な部分をぐっしょりと濡らす愛液と、とめどもなく溢れ出す先走りは二人の網膜に焼きついて、心の奥底までを快感が塗りつぶしていく。
抗うことなど出来はしない。今、この二人の全てが俺の手の平の上にあるのだ。
「どうしたんだい、アリソン君?ヴィル君の方を向いてから、一気にしまりが良くなったみたいだが……」
「いやぁ…そんな……そんなこと……ふああああああああっ!!!」
俺に反論しようとするアリソン君の言葉を、叩き付けるような突き上げで断ち切った。
アリソン君のなめらかな肌の上で、縦横無尽に指先を滑らせ、息をつく暇も与えずに愛撫を続け、じわじわとアリソン君の理性をこぞぎ落としていく。
「…あっ!!…んあ!…ふあぁ……ひゃ…ひうぅ!!?」
やがて、呂律の回らぬ舌からは、意味のある言葉を生み出すことも出来なくなっていく。どうやらもう、自分の意思で言葉を紡ぎ出す事もままならないようだ。
俺に犯され、その快楽に身を焼かれ、心を蕩かされて、アリソン君はただ喘ぎ続けるだけの存在に変わっていく。
そろそろ頃合だろう。俺は少しペースを落として、アリソン君の耳元で語りかける。
「そろそろ良いんじゃないですか?認めてしまっても………」
「…あ…はぁ……みと…める?」
「そう、認めるんだ。自分は恋人の前で犯されて感じてしまう、淫乱の変態ですって……」
少しいじわるな俺の言葉に、アリソン君は弱弱しく首を横に振る。だが、もう言葉で否定はしてこない。
もう一押しだ。
「もう言葉で言わなくたって、十分に証拠は挙がってるんだ。今更アリソン君自身が認めたところで大した違いはないよ」
「……あ…でも…」
「誤魔化したって無駄だ。ヴィル君だって、君のその姿をもう嫌というほど見せつけられたんだから」
何か言い返しそうになったヴィル君の口を、再びフィーの唇がふさぐ。
その光景を見たアリソン君は悲しそうに目を伏せて、床に視線を落とす。そのまましばらく逡巡してから、顔を上げ、ヴィル君を真正面に見据えて、呟いた。
「…ごめん…ね…ヴィル…」
そして瞳を閉じて、その言葉を口にする。
「きもち…いい…です………ヴィルに…みられながら…おかされて…すごく…こーふんします……」
聞き取れないほどのか細い声、だがそれはこの部屋にいる全員の耳に、確かに届いた。
辛そうな表情で、ヴィル君がうつむく。俺とフィーは視線を交わして、微笑み合う。
さあ、仕上げにかかるとしよう。
俺は再びペースを上げ、激しく腰をグラインドさせて、アリソン君の中をぐちゃぐちゃと攪拌する。
「…あっ…ひああっ!!…すご…きもひいいっ!!!きもひいいよぉ!!!!!」
最後の支えを失ったアリソン君の体は従順だった。俺の上で自らも激しく腰を動かし、張り裂けそうに声を上げ、貪欲に快感を貪る。
ヴィル君も、フィーの手の平で視線を固定されたまま、自分のモノをこすり上げる続ける。
「…あはぁ…こわれるっ!!…こわれひゃうぅ!!?……わらひ…も…こんな……げんかい……」
もうアリソン君はいくらも持たないだろう。私もクライマックスに向けて、どんどんと腰の動きを加速させていく。
激しい熱と快楽の波がアリソン君の心と体を滅茶苦茶にかき乱し、翻弄する。
そして限界まで張り詰めていた糸を、最後の衝撃が断ち切った。
「うあああああああああああっ!!!アリソンっ!!!アリソンっ!!!」
「きゃぅううううううううううっ!!!!ヴィルっ!!!ヴィルぅうううううっ!!!!」
お互いの名前を呼び合いながら、アリソン君とヴィル君は同時に絶頂に達する。
俺のモノから放たれた熱が膣内に叩きつけられ、ヴィル君の白濁が降り注いで、アリソン君は内側も外側もどろどろに汚された。
完全に脱力した二人の体は、床の上に投げ出される。
「お疲れ様、ベネディクト」
「ああ、そちらこそお疲れ様、フィー」
俺が腰掛けるベッドの方にフィーがやってくる。そして、俺が横に移動して作ったスペースに座り、いきなり俺の顔をぐいと覗き込んでこう言った。
「それにしても、アリソンさんの中で出すのが好きなのね、あなた」
「あっ……いや…それは……」
「別にいいんだけど………もし、あなたとアリソンさんの子供が出来ちゃったら、私もヴィル君と作っちゃおうかしら」
意地悪に微笑むフィーに、俺も苦笑するしかない。
アリソン君は、一度は結婚まで考えて、プロポーズまでした相手なのだ。どうしても入れ込みすぎてしまう部分はある。
「アリソンさんが欲しいのは、やっぱりヴィル君の子供なんだから、少しは自重しなさい!!」
「心得ました、女王陛下」
おどけて答えた俺の額を、フィーの拳がコツンと小突く。
ぐーで殴られてしまったな………。
なんとなくバツが悪くて、俺はフィーから視線をそらし、アリソン君とヴィル君の横たわる床の方に目をやる。
そこにあった光景を見て、俺は自分の頬が思わず緩んでしまうのを感じた。
「本当に仲が良いんですね」
そこには、いつの間にやら抱き合って、互いの肩に顔を埋めるアリソン君とヴィル君の姿があった。
俺もフィーも、しばらくその微笑ましい光景を、うっとりと眺める。
「………たすけて………たす…けて……」
アリソン君の口からは、聞こえるか聞こえないかの小さな声で、こんな言葉が繰り返されていた。
私はアリソン君の耳元に顔を寄せ、そっと囁く。
「大丈夫だ。安心して良い。私もフィーも、ここにいるんだから………」
アリソン君の言葉が止まり、かわりにすすり泣くような声が聞こえ始めた。ヴィル君はそんなアリソン君の肩を、何度も、何度も、いたわるように撫でていた。
本当に良い子達だ。改めて、そう実感していた。

「小さい頃、小鳥を飼っていたんだ。小さかった私の手の平に乗るぐらい小さな、とても可愛いやつだったよ」
寝室のベッドの中、俺は昔の思い出話を、フィーに聞かせていた。
「とてもきれいな声で鳴くんだ。一日中何もせず、籠の前に座って声を聞いたこともあった」
フィーは俺の腕を枕にして、うっとりとした表情で話を聞いている。俺は彼女の髪の毛をもてあそびながら、ポツリポツリと言葉を重ねる。
穏やかな時間が流れていた。
(…………うぁ……ああ…………くぁ……)
(………や……ひあ………ああんっ……ヴィルぅ…)
時折壁を越えて届く小さくか細い声は、隣の部屋に置いてきたアリソン君とヴィル君の悲鳴だ。
楽しむだけ楽しんだ俺たちは、最後に二人の体に例の蜜を塗りたくり(これも勿論お湯で薄めたものだ。貧乏くさい話だが)
正面から向かい合うように立たせたままの状態で、左右の壁に手錠で両手両足を繋いで、放置してきたのだ。
彼等が快楽に肌を焦がされ、身をよじり、悶える様が目に浮かんでくるようだ。
俺は少し微笑んで、話を続ける。
「だけど、小鳥は逃げてしまった。ある日一緒に遊ぼうと籠から出したときに、私の手の平からふわりと舞って、窓の外に消えていった」
呆然と窓の外を眺めていた思い出が蘇る。あの時は、涙が枯れるかと思うほど泣いた。
もう一度耳を澄ませる。隣の部屋からは、時折途切れそうになりながらも、二人の声が絶える事無く聞こえてくる。
大丈夫だ。ちゃんとそこにいる。
二羽の小鳥の鳴き声は、今も確かに聞こえている。
あの時の俺は子供だったから、迂闊にも小鳥を外に出してしまった。
だけど、今は違う。
今の俺はもう大人なのだから、大丈夫、もう二度とヘマはしたりしない。もう逃がしたりなんかはしない。
俺たちの大事な籠の鳥を………。
かすかに聞こえる切ない悲鳴を、美しいさえずりを子守唄代わりに、俺たちは安らかな眠りに落ちていった。

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