2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

幸せのある場所(シズキノ)

キノさん視点からのシズ×キノなお話です。
寄る辺ない一人旅の中で、シズ様がキノさんの拠り所になってくれないかな、
なんて妄想した挙句の作品ですが、果てさて出来はいかがでしょう?





ボクがボクでなくなってゆく。薄暗い部屋の中、軋むベッドの上で、そんな不思議な心地を味わいながら、体中を駆け抜ける快感に、ボクは喘いでいた。
「……っ!!…あはぁ!!…あ…や……シズさぁんっ!!!」
ボクより随分大きなシズさんの手の平が、ボクの肌の上を滑り、恐ろしいぐらいに繊細な動きで、ボクの敏感な部分を刺激してくる。
危険な旅の中で、いつ襲い掛かってくるとも知れない危機に対して固く身構えているいつものボクが、シズさんの腕の中でボロボロと崩れていく。
直に触れたシズさんの体はあまりに熱くて、シズさんに触れられた所が死ぬほど疼いて、ボクの頭はそれ以外の何一つとして考える事が出来なくなってしまう。
「…はぅ…あ…ひゃああああんっ!!!…シズさんっ!!…だめぇ…そんなとこぉ…っ!!!」
耳に馴染んでいる筈の自分自身の声が、熱を帯びた甘くいやらしい声音へと変化していく。
誰よりも良く知っているはずの自分の体が、シズさんに触られてどんどん感じやすく、エッチに変えられていく。
変わっていく自分の様子に呑まれて、ボクの中のエッチな気持ちがさらに加速していく。全てをシズさんに委ねて、ただ気持ち良い事だけを追い求める。
「あいかわらず、キノさんの胸は可愛いな………」
「…ひぁ…シズさ……ちくび…そんなされららぁ……」
お世辞にも大きいとは言えない、っていうかほとんど大きくなっていないボクの胸の上、ボクの興奮を体現するように張り詰めたピンク色の突起。
その先端を、シズさんの指先が、触れるか触れないかの微妙な力加減で何度も撫でてくる。
何度も、何度も、ボクがどんなに大きな声を出しても、決してそれ以上の力は込めず、ボクの理性の薄皮を剥ぎ取るように執拗に愛撫を加えてくる。
疼きっぱなしの胸が切なすぎて、本当に頭がどうにかなってしまいそうで、ボクは何度も自分の指で胸を弄繰り回そうと試みた。
だけど、腕が上がらない。責められてるのは胸の筈なのに、背中全体がぞわぞわとした痺れに襲われて、体中から力が抜けていく。
無抵抗のまま、快感ともどかしさの間で身悶え続けるボクを、シズさんは、焦らして、焦らして、もう前も後ろもわからなくなってしまうまで焦らしまくった。
「…あっ…や……シズさん…シズ…さぁん……ボク…もう……」
「どうしたんだい、キノさん?」
この疼きをどうにかしてほしい。ボクはただその一心で、潤んだ瞳でシズさんを見上げ、うわ言のようにその名前を呼んだ。
だけど、ボクの体が今どんな状態にあるのか知っているはずなのに、シズさんはボクに微笑むだけ。ひと時も手を休めず、ボクの乳首を撫で続ける。
「…はぁ…はぁ……シズさん…いじわる…しないでくださ……」
「いじわる?何の事だい?」
「…だからぁ……ボクの…ボクのちくび……も…こんなのムリです……」
「そうか、それじゃあ……」
涙目で訴えたボクの言葉に、シズさんは静かに肯いた。ようやく、この疼きから解放されるのかと、ボクは安堵のため息をついた。しかし……
「…えっ?……なんで……シズさん……」
シズさんはボクの胸の突起からすっと指を離して、疼きっぱなしのその部分にとどめを刺さず、生殺しのままに放置してしまった。
「…そんな……このままじゃ…ボクぅ……」
取り残されたボクの乳首は、延々と続いた責めのクライマックスを待ち構えて、痛いぐらいにきゅっと張り詰めている。
何とかしなければ。気持ち良さに霞んでしまった頭を必死に動かして、ボクは力の抜けてしまった腕を何とか持ち上げて、自分の乳首を摘んだ。
だけど、絶え間なく続いたシズさんの責めのお陰で、ボクの手はすっかり役に立たなくなっていた。
力が入らない。指先が震えて思うように動いてくれない。思い通りにならない体に、ボクの中の疼きはさらに増大していく。
「…あっ……はぁ…ふあ……らめ…シズさん…おねがい……おねがいですからぁ……」
「……今度は何だい、キノさん?キノさんが言うから、俺は指を止めたんじゃないか……」
「…そんな……もう…いじわる…やめてくらさ……ボク…このままじゃ…ほんとにおかしく……」
「だから、何をしてほしいのかはっきり言ってくれなくては、俺にはどうしようも出来ないよ、キノさん」
いつもと変わらない笑顔のまま微笑むシズさん。ボクはシズさんの腕の中、その笑顔を呆然と見上げながら、震えていることしか出来ない。
限界まで追い詰められた疼きは、もはや快感とも他の何かとも判別の出来ない、焼けそうなほどのエネルギーとなってボクを内側から焦がしている。
ボクにはもう、選択肢など無かった。
「…おねがい……シズ…さん…ボクのむね…さわって……」
「そうか。いいんだな、キノさん?」
「はい…シズさんの手で…ゆびでぇ……ボクのむね…めちゃくちゃにしてください……」
ようやく、シズさんの指先がボクの胸の上に添えられた。
実際はどれくらいの時間が経過していたのだろう。何時間も待たされていたような心地で、乳首の先に触れた感触にボクは小さく声を上げた。
再び、シズさんの指がボクの乳首の先端を撫で始める。さっきまでと同じ力加減で、しかし、指先を動かすスピードは確実に速まっている。
「…ああっ!!…ボクの…ボクのむね…焼けるぅ……焼けちゃううううっ!!!!!」
たまらないその摩擦感に、ボクは切ない悲鳴を上げる。ぽろぽろと歓喜の涙をこぼしながら、駆け抜ける甘痒い感覚に叫び続ける。
再開された責めだけで、快感のオーバーヒートを起こしてしまいそうなボクの胸。そこをさらに、シズさんは強すぎも弱すぎもしない絶妙な力加減で掴んだ。
掴むと言っても、ほとんど膨らんでいないボクの胸は、シズさんの指の形にほんの少しへこむのが精一杯。
それでも、シズさんの指先で自分の胸を揉まれる感覚は、信じられないほど気持ちが良かった。
もはや胸全体が快感の震源地に成り果てていた。ボクはシズさんの指先の動くまま、泣いて喘ぐ一つの楽器に変わっていった。
そして、シズさんの責めはついに、迎えるべきときを迎えることになる。
「さあ、キノさん、ずいぶん待たせてしまったなっ!!!」
「ああっ!!?ひゃぅううううううううっ!!!?」
シズさんの指先が、ボクの左右の乳首を摘み上げた。またしても強すぎも弱すぎもしない絶妙の力加減で、ボクの乳首をくちゃくちゃに弄んだ。
もちろん、今のボクにそれが耐えられるはずもない。小さな穴から巨大なダムが決壊するように、ボクの中に蓄積されていた熱の全てがその一転に爆発した。
「ふあああああっ!!!ああっ!!シズさ…すご…こんなの…すごすぎるぅうううっ!!!!」
もはやこの快感の歯止めとなるものは何一つなかった。自分の体で起こっている快感の小爆発の数々に、ボクはただ悲鳴を上げることしか出来ない。
だが、胸を襲う快感だけでこの有様のボクの体は、当然の如く他の刺激に対しても極端に無防備になっていた。
その隙を、シズさんが見逃すはずも無かった。
「ひぅ…あはあああああああっ!!!…ひゃんっ……シズさぁんっ!?」
シズさんの舌先が、ボクの鎖骨から首筋へのラインを、すうっとなぞった。それだけで、いつもなら信じられないような異常な快感がボクを襲った。
自分に何が起こったのかもわからないまま、次々と加えられる全身へ愛撫。長く長く焦らされ続けたボクの体は、胸だけでなく全体が異常に敏感になっていた。
「…キノさんの肌…甘いな……」
「…シズさん…そんな…ボク…恥ずかしい…」
シズさんはボクの左の乳首を口に含み、舌先で丹念に舐めあげた。ねっとりとまとわりついて、しかも指先より巧みなその動きで、ボクの乳首は嬲られまくった。
さらに自由になったシズさんの右腕は、ボクのお腹をなぞって下の方に降りていく。
辿り着く先はただ一つ。しかし、指先の動きは緩慢で、当然予想されるその瞬間は先延ばしにされていく。
じゅわり。既にびしょびしょになっていたボクのアソコのその奥から、今までよりもさらに濃厚な蜜が溢れ出してくる。
果実が十分に熟するのを待つようにたっぷりと時間をかけてから、シズさんの指先はボクの一番大事な部分へと辿り着いた。
「…あっ……ひぁ…シズさぁん……」
入り口を撫でられる、切な過ぎるその感触。今までと同じようにたっぷりと焦らしてから、シズさんの指先はボクのアソコに、ほんの浅く差し込まれた。
上下に何度も、いやらしい水音を立てながら、シズさんの指が動かされる。しとどに溢れ出す愛液が、シズさんの手の平までびしょびしょに濡らしていく。
たまらなく恥ずかしいその感覚が、しかしもう一方で、どうしようもなく気持ちいい。シズさんに全てをさらけ出すことが、ボクの中でそのまま快感へと変わってしまう。
「びしょ濡れで、とっても熱くて、キノさんのアソコはとってもエッチになってるね」
「…シ、シズさんの…せいです…シズさんが……ボクにあんなふうにするから………」
「ああ、そうだね……」
涙目のボクに微笑んでから、シズさんはボクにキスをしてくれた。重ねあわされた唇を、ボクは夢中で味わい、舌を絡ませあった。
息継ぎをする間も惜しんで、ひたすらシズさんの唇を求める。唇から溶けて一つになってしまいそうなぐらいに、何度も、何度も、キスを続けた。
「なるべくキノさんを気持ちよくしてあげたくて、色々とやってみたんだ。……でも、少しやり過ぎたかな?」
「そんなこと、全然無いです」
すまなそうに言ったシズさんに、ボクは微笑んで、そう答えた。
そうだ。そんなこと、全然無い。
だって、今のボクに、シズさんがくれる感覚全てが、愛しくて、切なくて、なによりも大事なものなのだから。
快感に翻弄され続けて、もはやまともに働かないボクの頭。ぼんやりとした意識の中で、ただ一つはっきりとしたものがある。
シズさんが、好きだ。
今、ボクの素肌に触れる指先。それがシズさんのものでなかったら、ボクはきっとこんな気持ちにはなれない。
ボクもシズさんも自分の選んだ生き方を変えない。変えられない。一度別れてしまえば、もう二度と会えるかどうかもわからない関係。
それがわかっていてもなお、消える事無くボクの胸に燃え続けるこの思いが、今のボクを突き動かしている。
ボクはシズさんが大好きだ。
だから………。
「……シズさん」
シズさんの大きな背中に腕を回して、きゅっと抱き締めた。シズさんの肩に顔を埋め、耳元に直接話し掛けた。
「………きて…ください」
「………ああ、わかった」
シズさんの大きな腕がボクを抱き締めた。背中に回したシズさんの腕が余るほど小さなボクの体は、シズさんの腕の中にすっぽりと包まれてしまう。
しばらくそのままで、ボクとシズさんは体中でお互いの体の熱さを感じあった。そして、再びベッドの上に寝かされたボクの大事な部分に、シズさんのモノがあてがわれる。
「いくぞ、キノさん……」
シズさんのモノが、ヤケドしそうなほどの熱を帯びた巨大な質量が、ボクの大事な部分を押し割って、侵入してくる。
体の奥までシズさんに貫かれて、満たされて、シズさんと一つになれた歓喜にボクの体はさらに熱を増大させていく。
「…あっ…シズさん……シズさんのがボクにぃ……」
息も絶え絶えの中つぶやいたボクの頭を、シズさんの手の平がそっと撫でる。貫かれた感触だけでおかしくなりそうなボクの頬に軽くキスして、シズさんは動き始めた。
「…やぁ…ああっ!!…あっ!!……あはぁ!!!…シズさんっ!!!…シズさぁああんっ!!!!」
ボクを気遣うかのようなゆったりとした動き。それでも執拗な愛撫で焦らされ続けたボクの体は、言いようの無い快感の津波を生み出してしまう。
奥の奥までぐっしょりと濡れたボクのアソコ。シズさんが突き上げるごとに、隙間から溢れ出る蜜がシーツの上に水溜りを作る。
ボクの体は無意識の内にシズさんのモノを強く強く食い締めているのに、洪水のような蜜が潤滑油となって、シズさんのペースはむしろ速くなっていく。
「キノさん…すごい……熱くて、気持ちよくて……今にも出してしまいそうだ……」
「ああっ!!…シズさんのも……ふああっ!!…はげしくて…すごくて…ボクぅ……っ!!」
沸騰しそうな血液で膨張したシズさんのモノと、熱く疼いてしょうがないボクのアソコ。お互いの一番熱い部分で繋がったボクとシズさんは、我を忘れて行為に没入した。
何度も何度も、シズさんのモノの先端がボクの一番奥のところをノックした。痺れっぱなしのアソコを無茶苦茶に攪拌されて、ボクの体は幾度となく快感の電流に貫かれる。
許容量いっぱいの快感を味わってるはずなのに、それでも満足できない体が、腰が、ガクガクと痙攣したように動き出す。
「…ひあぅ!!…ああっ!!…きゃああああんっ!!!…ああっ…シズさんもっと……もっとぉおおおおおおっ!!!!!」
ボクの叫びに呼応するかのように、シズさんの突き上げはさらに激しくなっていく。体の中に感じるシズさんの熱がじわりじわりと上昇しているような気さえする。
腰を動かしながら、シズさんはボクの体中のいたるところに何度も何度もキスをした。触れた唇の熱さはボクの興奮を否応なく高め、快感はさらに増大していく。
「あああああっ!!!シズさんっ!!シズさんっ!!!シズさんっ!!!!!!」
突き上げられる感触に喘ぎ、弾けそうな快感に嬌声を上げる。突き上げられる度に聞こえる水音のいやらしさに、さらに興奮してしまう。
快感の海の底へと沈みながら、ボクは強く願っていた。もっとシズさんが欲しい。シズさんと一緒に気持ちよくなりたい。
もっと高い場所に、シズさんと一緒に登りつめよう。もっと熱く激しく溶け合って、シズさんとひとつになろう。
「ふあ…シズさん……好きっ!!…好きですぅうううううううっ!!!!!」
「俺もだ、キノさんっ!!!」
お互いの体をきつく抱き締めあったまま、ボクとシズさんはお互いの体温に溺れて、与え合う快感を貪った。
体中が気持ち良くて、もう訳がわからない。蕩け果ててもう役に立たなくなった頭で、数え切れないほどに交わすキスに夢中になっていく。
快感と、狂ったような熱。それだけが世界の全てになって、ボクとシズさんの全てがそこに溶け出していくようだ。
もっと熱く、もっと激しく、ただそれだけを願い続け、昇り詰めていくボクの体はついに、限界へと達した。
「ふあああああっ!!!!シズさんっ!!!…ボクぅ!!ボクぅううううううううっ!!!!」
「くぅっ!?キノさん、俺もっ!!!」
ビリビリと、雷に撃たれたように背中を痙攣させるボク。絶頂感に意識が真っ白になったその瞬間、遅れて吐き出されたシズさんの白濁の熱が襲った。
突然体の奥で弾けた熱に反応して、ボクの体を否応もなくさらなる絶頂へと押し上げられてしまう。立て続けのその感覚に、ついにボクは意識を手放した。

気が付いた時にまず感じたのはボクを抱き締める腕の、強く温かな感触だった。薄く目を開けると、目の前にはシズさんの穏やかな寝顔があった。
「…………シズさん」
そっと頬を撫で、ほんの小さな声で名前を呼んだ。
自分の胸の内にあるふんわりとした気持ち。いずれはまた別れて行くシズさんへの想い、それを抱き続ける事が、旅人であるボクにとってどれだけ苦しいものになるとしても、
シズさんの腕の中、今のボクはそれでもたしかに幸せだった。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

SBI

Author:SBI
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR