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喰べる国(キノ・ムリヤリ系)

キノを毎晩悩ませる悪夢。
果たしてその意味する所は?
キノさん陵辱モノ。
逃げ場の無い絶望的状況に置かれた彼女の運命は?
後半、とある経緯で人間にされたエルメスが出てきたりもします。





閉ざされた空を見上げていた。
国を囲む真円形の城壁、その上部からせり出してやがては国の上空全てを覆い尽くしたドーム状の屋根。
路上に引き倒され、押さえつけられ、老若男女を問わない無数の人間になす術も無く陵辱されながら、キノは虚ろな視線をドーム屋根に向けていた。
「…っ……あっ…も…やめ……っ」
一体、どれほどの時間こうしているだろう?最初は激しく抵抗していたキノの声も、今は弱々しいものに変わっている。
キノも、その周囲の陵辱者達の体も、得たいの知れない粘液にまみれ、ぐちゃぐちゃに汚れて、僅かな明かりを反射して淫靡に輝いている。
手足は幾つもの腕に押さえつけられ、ムリヤリに開かされた太ももの間に陣取った男が、キノのアソコめがけて一心不乱に腰を動かしている。
「…っく……はぁっ…やぁっ…あ…イくぅううううううっ!!!」
もう何度目とも知れない望まぬ絶頂に、キノは全身をビクビクと痙攣させ、切ない悲鳴を上げた。
体に纏わりつく粘液の効果なのか、キノの性感は極限まで高められ、そのあまりに激しい快感にキノはもはやマトモに現実を認識出来なくなっていた。
(…ボクは…どうしてこんな事をされているんだ…?)
自分は確か買い物の為にこの国の大通りにいた筈だ。
周囲に見える建物の影は大通りにあったものと同じに見えるが、その全てがキノや陵辱者たちのものと同じ粘液に覆われ、いびつに形を変えている。
良く見れば、キノが押し倒された路上も粘液に覆われ、さらには頭上のドーム屋根からも、ぽたりぽたりと絶える事無く粘液の雨が振り続けている。
その粘液をしたたらせながら、キノを犯す陵辱者達。男も女も、老いも若きも、年端もゆかぬ子供までが、この狂った行為に参加している。
一糸まとわぬ姿の彼等。キノ自身も粘液に汚れた体には何一つ身につけていない。服を剥ぎ取られた記憶は無い筈なのに。
この街は、国は、どうなってしまったのか?
何一つわからないまま、理解できるのは『ここから脱出しなければいけない』というただそれだけ。
キノはぼんやりと霞む頭で、視界の中に自分の相棒を、この国まで自分を運んできてくれたモトラドの姿を捉えようとした。そして……
「……えっ?」
それを、見た。
粘液まみれの路上に、半ば沈み込むように倒れたモトラドは、その形状を粘土細工のような、工業製品とは思えない不定形生物のような形に変形していた。
「…エル…メス…?」
そして、キノがその名前を呟いた一瞬の後、エルメスはまるで泥のように崩れて、粘液の中に溶けていった。
「…あ…うわ…あぁ………」
その光景を見ていたキノの頭の中で、ぷつりと何かが途切れる音が聞こえた。全ての思考が途絶え、頭の中が真っ白に染まっていき
「うああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!!!!」
そして、暗く閉ざされた空の下に、キノの絶叫が響き渡った。

「………ああああああああああああああっ!!!」
自分の悲鳴で夢から目覚めたキノが、ガバリとベッドの上に体を起こした。
「……もう、何?こんな朝から……」

ベッドの脇から聞こえた呆れたような声に、キノはようやく我に返った。
「…あ……エルメス…」
エルメスの姿を認めたキノは、心底安堵した様子で額の汗を拭った。
「どしたの?なんか凄い声出してたけど…」
「…あ、ああ…悪い夢を見たんだ……」
心配そうなエルメスの声に答えながら、キノは吸い込んだ寝汗でぐっしょりと重くなった毛布を体の上からどける。
「…すごく恐かったよ……最後にエルメスが…溶けて消えちゃう夢…」
「うっわあ、なんて不吉な……」
ベッドの上から手を伸ばし、エルメスのボディの感触を確かめる。革張りのシートに、金属の車体の冷たさ、間違えようの無い手触りに、キノはほっと一息ついた。
「夢でよかった……」
「ほんとだねぇ…」
窓の外はもう夜明けらしい。カーテンの隙間から差し込む朝日の、その清浄な光が悪夢の残滓を押し流す。
ベッドから立ち上がったキノが窓を開ければ、目の前に広がる街には不気味な粘液も空を閉ざすドームも無く、昨日と同じ美しい街並みが広がっている。
「ほんとに、どうしてあんな夢を見たんだろう?」
しかし、窓の外を見つめるキノの胸中には、未だに得体の知れない不安が巣食っていた。

それから3時間後、キノは商店の立ち並ぶ大通りにいた。
「それじゃあ、これで必要なものは全部揃ったかな?」
今日でこの国の滞在も三日目、出発を前にしてキノは旅に必要な各種消耗品の買い物をしていた。
この国は物価も非常に安く、扱われている品物の品質も良かったので、使い古しの下着は思い切って全て買い替え、食料も少しだけ多めに買い足した。
「後は、できれば他の国で高く売れそうな物も見繕いたいけど……」
「あんまり欲張ると、僕のタイヤがパンクしちゃうよ」
荷物を荷台に積んで、キノはエルメスに跨る。低速で大通りを走りながら、道の両側に並ぶ商店の店先をちらちらと物色する。
空は青く晴れ渡り、雲一つ無い上天気。道行く人々の顔に浮かぶ笑顔。これ以上ないほどの、平和すぎるぐらいに平和な光景だ。
そんな空気の中にあって、キノもまた、のんびりとくつろいだ心地だった。しかし……
「………っ?」
違和感。
視界の隅をかすめた影が、何故かキノの心をざわめかせた。
「あれは……」
エルメスを停めて振り返る。見覚えのある建物。夢の中で得体の知れない粘液に溶かされて歪に形を歪めていた小さなビル。それと同じものが今、キノの目の前にある。
「どしたの、キノ?」
「まさか、こんな事がある筈は…」
エルメスの声にも応えず、キノは周囲の景色を見渡しながら、頭の中で何度も夢の記憶と照合する。

「同じだ。全部同じだ……」
同じ建物。同じ店。夢の中で見た溶解していくあの街と、目の前の光景が重なる。
視界の中を流れていく人の群れの中に混じる見覚えのある顔は、夢の中に現れた陵辱者達ではないのか?
そもそも、キノが大通りのこの場所までやって来たのは、この国に入国してから今日が初めてのはずなのに……。
「キノ!顔が青いよ、だいじょうぶ?キノ?」
「駄目だ…ここにいたら、ボクは……」
不吉な予感に駆られ、キノはエルメスを発進させる。しかし、その直後、エルメスのタイヤはぬかるみにはまり、キノ諸共路上に投げ出される。
「うわあああっ!!!」
受身を取り、キノはなんとか無傷で路上に着地する。
そして、気が付いた。三日前のキノが入国した日からずっと晴天続きのこの国で、しかも石畳で舗装された大通りで、ぬかるみにはまった?
立ち上がろうとすると、手の平に、尻餅をついたズボンに、べったりと纏わりついた粘液が糸を引いた。
地面を見た。じわじわと、石畳の隙間から染み出す粘液の沼の真ん中に、キノはいた。
「な、なんか変だよ、キノ!?べとべとしたのがどんどん増えてる。早く起こして」
「エルメスっ!!!」
エルメスの声を聞いて、再び立ち上がろうとしたキノ。その前に二つの人影が進み出てきた。
「大丈夫ですか?すごく派手に転倒したみたいだけれど」
カップルと思しき男女が倒れたキノに手を差し伸べる。言葉だけ聞けば何でもないが、自分達の足元で起こる変化を気にも留めない態度は明らかに異常だった。
キノは思わず後ずさる。しかし、体勢を変えて立ち上がろうとして、振り向いた先にもまた何人かの人が立っていた。
「君、怪我はないかい?」
「い、いえ…何ともないです」
いまや踝の上まで粘液の中に浸かり、まともに歩く事も出来ない。しかし、周囲の誰もがその異常に気が付いてすらいないように見える。
それとも、それを異常と感じているのはキノだけなのか?
「大丈夫、ですから…心配していただかなくても、平気ですから」
いつの間にやら、その場に居合わせた通行人の殆どが立ち止まり、キノの周囲に集まっていた。それをかき分けて、キノはエルメスの方へ向かおうとする。
「すみません、通してください」
「そうは言うが、やはり心配だよ。本当に怪我が無いかどうか、もう一度確かめないと」
「そうだよ、案外ケガをした直後は痛みに気が付きにくいものなんだ」
しかし、人々はキノの周りに執拗に纏わりついて進ませてくれない。次第にキノを取り囲む人の輪は狭まって、ついには身動きが取れなくなってしまった。
「ほら、擦りむいているじゃないか」
一人の男が、キノの僅かに血の滲んだ右手を取る。乱暴な様子はなかったが、咄嗟にキノは手を払いのけてしまう。すると今度は別の手の平がキノの右手を掴む。
「何をするんですか!?」
「駄目よ、そんな傷を放っておくなんて」
そう言ってから、キノの右手を取った女性はその傷口を口元に近づけ、ちろり、赤い舌で血を舐め取った。

「ひゃ…っ!!?」
思わず声を上げたキノは、女性の手を乱暴に振り払う。しかし、今度は左手を掴まれる感触。
「は、放してくださいっ!!!」
叫んで、その手も振り払おうとして、しかし、今度は四方八方から伸ばされた腕にキノの体は押さえつけられる。
「やめ……何を考えてるんですかっ!!」
「怪我をしているんだ。手当てをしなくちゃね」
そう言って、キノの顔を覗き込んだ男の瞳、その奥には何か得体の知れない衝動が渦を巻いているのがキノには感じられた。
目の前の男だけではない。周囲の人間達はみな、老いも若きも、男も女も、果ては小さな子供までが同じ瞳で、舐めるようにキノの体を見つめている。
「くっ!!」
キノはホルスターからカノンを抜き、目の前の男の顎に押し当てる。しかし、男は微塵の同様も見せない。なぜならば……
「危ないな、そんなパースエイダーじゃ、暴発しちゃうんじゃないかな?」
カノンは変形していた。銃身も、引き金も、グリップも、ねばねばの粘液に塗れて醜く歪んでいた。
「ほら、そんな物はしまいなさい」
男がキノの腕を掴む。抵抗すると、キノの上着の粘液を浴びた部分が、まるで水に濡れた紙のようにぐちゃりと溶けて千切れた。
「そんな……」
呆然としながら、それでも次の武器を取り出そうとしたキノだったが、それよりも早く無数の腕がキノの体を粘液の沼の中に押し倒す。
「うああああああっ!!」
さらに量を増した粘液の中に体を半ば沈められたキノ。なんとか逃れようと激しくもがくが、急に体から力が抜けていく。
「えっ!?…や……ボクの体、どうなって…?」
そこでキノはようやく気が付く。辺りに漂う濃厚な甘い香りに。
呼吸を一つするごとに、体が少しずつ熱くなっていく。恐らくはこの粘液の香りだろう。粘液に触れた全身の肌もじんじんと疼き始めている。
キノの体からは抵抗する力がみるみる抜けていく。脱力した体を幾つもの手足に押さえつけられて、キノは自分を見下ろす人の群れを呆然と見上げた。
「まったく、いつもの事だけどキノさんは乱暴で困るなぁ」
キノを押さえつけている男の一人が言った。
「な、何を言って…?どうしてボクの名前を!?」
「まあ、キノさんだけは憶えてないんだ、仕方が無いさ」
「でも、少しだけ記憶が残ってるみたいよ」
「そうか、それでさっきはあんなに強引に行こうとしたんだ」
「警戒されてるんだね。今回で素直になってくれればいいけど」
キノを無視して交わされる会話。その言葉を聞きながら、キノは悟った。多分、今朝の夢は、夢ではなくて現実の出来事だったのだ。
人の群れの隙間から僅かに覗く周囲の風景は大きな変化を見せ始めている。あらゆる建築物が粘液を滲ませながら溶解する。
粘液を浴びた周囲の人間の服も次第にぐずぐずと溶けていく。しかし、人々はそれを意に介さず、熱に浮かされたような視線をキノに投げかけている。
(きっと、ボクは何度もこうやって……)
ジャケットが、シャツが、パンツが、破かれて溶けて、無防備に晒されたキノの体を無数の手の平が弄り始める。
(今日は、一体何度目の『三日目』なんだ?)
抗おうと伸ばした手には、爪を突き立てるほどの力も入らない。無理矢理に開かされた手の平に、名前も知らない誰かの脈打つモノを握らされる。
勝手に手を放さないように指を押さえられ、手コキを強制される。ぐちゅぐちゅと音を立てて、手のひらの中で肉茎の感触が前後に動く。
「…っあ…やめ…うああっ!」
どくん、脈動と共に放たれた白濁液がキノの体に降りかかる。粘液の甘い香りに混ざって、濃厚な牡の臭いが鼻腔を突いた。
その瞬間、ゾクゾクと全身が粟立つ。体が覚えているのだ。何度も繰り返された陵辱と、与えられた快感を……。
「…うあ…あくぅ…体…熱いぃ……」
自らの意思に反して、これから始まる行為への期待で疼いてたまらない体に、キノは絶望の声を上げる。
もう片方の手の平にも男のモノを握らされる。ピンと立ち上がった可愛い乳首に女性がしゃぶりつく。脇腹にも、細い腰にも、体中に舌や手の平が纏わり付く。
さらには太ももを押し開けられ、最も熱くてたまらない部分、濡れそぼったキノのアソコにまで指が挿入される。
「あっ…い…やぁ…やめて……くああああっ!!!」
くちゅりくちゅりと、遠慮なく内側をかき混ぜられて、キノは背中をビクンと震わせ、悲鳴を上げて身をよじった。
「もうドロドロだ。熱い肉がきゅうきゅう締め付けてきてたまらないな。それに、随分感じやすくなってきたみたいだし……」
ひとしきりキノを内側から責め立てた男は指を引き抜き、満足そうな笑顔を浮かべる。
「この分なら、いきなりいっても大丈夫だな」
「…ああ…そんな…やめて……」
涙を浮かべるキノの哀願は無視して、男は自分のモノをキノのアソコに押し当てる。
「さあ、いくぞ」
「…や……」
「それっ!!!」
「嫌ぁああああああああっ!!!!」
じゅぷぷ、と音を立てて男のモノがキノのアソコに挿入される。一切の容赦なく、一気に奥まで貫くと、迸る快感の電流にキノの体がビクビクと痙攣する。
男はそのまま激しく腰を動かし、キノの膣内をかき混ぜる。両手は休まずに手コキを強制され、さらには可愛い口にまで男のモノがねじ込まれる。
「…んんっ…ん…くぅ…んぅ……ぷあぁ…や…かけないでぇええええっ!!!!」
呼吸する間も与えずに前後する肉槍をたまらずに口の外に押し出した瞬間、顔めがけて白濁液が放たれる。
続いて手でしごいていた二本からも立て続けの射精が行われ、キノの顔が、体が、みるみる内に白く汚されていく。
「俺はこっちを使わせてもらおうかな」
「…ひあっ…そっち…お尻…」
押し倒されていた体を起こされ、背後に回った男のモノを後ろの穴に押し当てられる。入り口に当たる熱に驚く暇もなく、一気に挿入される。
「…………っ!!!!!!!!」
痛みと共に駆け抜けるゾクゾクした感じにキノの意識が寸断される。キノのアナルは男の太いモノをいとも簡単に受け入れた。ここも、開発されているのだ。

「…うああっ!!…だめぇっ!!!…はげし…すぎるぅうううううっ!!!!!!」
前後の穴を襲う、叩きつけるようなピストン運動に、キノは体を弓なりに反らせて悲鳴を上げる。
さらに、その激しい快感の狭間に、乳首を、クリトリスを、首筋を、背中を、体中のあらゆる場所を責め立てたれる激しい感覚が襲い掛かる。
「…っあああ!!…ひぅ…だめっ…だめぇっ!…あぁ…ふああああああっ!!!!」
全身を襲う快感の波状攻撃の中で、キノは次第に我を忘れ、流されるままに快楽を貪るようになっていく。
気が付けば、最初は強制されていた手コキも、今は自分から男のモノを擦り上げ、全身に白濁のシャワーを浴びては体を撃ち震わせている。
(ああ……もう…このままじゃ、ボクは……)
ぼんやりと霞む頭の隅で残された理性が警鐘を鳴らす。しかし、今のキノにはどうすればここから抜け出せるのか、何も考えが浮かんでこない。
何も出来ないまま、地獄のような光景の中で悪い冗談みたいに明るい青空を、キノはただ見上げる。
しかし、その青色もゆっくりと何かに覆われていく。巨大なドーム屋根が国全体を覆い尽くそうとしているのだ。
「…っくぅ…ああんっ!!…も…だめぇ!!…ボクはっ!!ボクはぁあああああっっ!!!!!」
あらゆる希望が閉ざされていく中、キノの前後を犯す二人の動きも最高潮に達する。壮絶な快感に頭の中を何度も真っ白にされて、キノは限界へと追い詰められていく。
ひときわ激しく突き上げられた瞬間、キノの中でギリギリで張り詰めていた糸が断ち切られた。
「あああああっ!!!イクぅうううっ!!!!イっちゃううううううううっ!!!!!」
はしたない悲鳴を上げて、キノは絶頂に達した。一瞬遅れで放たれた二人の男の白濁液がキノの体の中を暴れまわり、その熱がさらなる絶頂の連鎖をキノにもたらす。
ぐったりと力尽きたキノだったが、周囲に群がる陵辱者達はさらなる快感を得ようと、休む暇も与えず再びキノの体を責め始める。
さらに、ドームに閉ざされた空から降る濃厚な粘液の雨が陵辱者を狂気へと追いやる。キノを犯す輪に入れなかった者たちも、思い思いに淫らな行為を始める。
キノにはもはや抵抗する気力は無く、なすがままの自分の体をまるで他人事のように眺めていた。ぼんやりとした意識に、陵辱者達の会話が流れ込んでくる。
「まったく、キノさんには苦労させられるなぁ」
「だいぶ素直になってきたけど、それでも、まだまだ自分から進んでしてくれないからな」
「今日で何十回になるかしら?私なんか一回目で全部どうでも良くなって『もっと激しく犯してぇ!!』なんて叫んで、夢中になってエッチしたのに」
「心身共にかなりタフだよね」
「このまま、いつもの様に心を閉ざされたら、またやり直しになっちゃうし」
「エルメス君が溶けて消える所を見せたのは、ショックが強すぎたみたいだしね」
「せっかく、素敵な仲間が出来ると思ったのになぁ」
(……仲間?…一体、どういう意味だろ?)
僅かに残っていたキノの意識がその会話の内容に反応した。僅かに顔を上げると、陵辱者の一人がそれに気付き、キノに話し掛ける。
「ああ、キノさん、聞いていたんだ。まあ、自分の事なんだし、気になるのは当然か」
「そうだ、キノさんにこの国の事を全部聞いてもらうのはどうだろう?」
「いいな、それ。キノさんも自分の立場を知れば、もしかしたら諦めてくれるかもしれない」
その提案に、周囲の者も賛同した。一人の男が膝をつき、今も二穴を犯され続けるキノの耳元で話し始める。
「キノさん、君はね、この国に喰われたんだ」

「…喰われ…た……?」
奇妙なその言い回しが理解できず、キノはオウム返しに聞き返した。
「そう、喰われたんだ。この国が生きるためにね」
もう一度同じ言葉を言った男の顔には、恍惚とした笑顔が浮かんでいる。
「この国は生きている。これは比喩とかじゃない、本当の話さ。この国は自分の意志を持つ生物なんだ。主食は人間」
男がこの国の正体を語る。
この国は人を喰う化け物なのだ。地中を移動し、地上に現れてはさも普通の国であるかのように見せかけて、人間を誘い込み、そのまま食べてしまう。
ただし、文字通りの意味での食物として食べるのではない。実は、この国は生物としては中途半端な存在であり、それを補うために人間を取り込む必要があるのだ。
取り込まれた人間はこの国の細胞の一つとなる。新たな人間を取り込むために普通の国のように振る舞う僅かな時間を除き、延々と淫らな行為を続ける事になる。
人間が最も激しく生命力を躍動させるその行為が、そのままこの国全体を動かすエネルギーとなるのだ。
「キノさんも、もうこの国の細胞の一つなのさ。このネバネバ、浴びるとすごく気持ちいいだろ?
体の奥まで染みこんで、キノさんの全てを作り替えて、これなしではいられなくなってるはずさ。もう逃げられない」
「…ウソ…だ……」
「だから、もう抵抗しても意味はないよ。キノさんも苦しむばかりだし、何も良い事はない。現実を受け入れなきゃ」
男が話し終えたのと同時に、キノの前後の穴に再び精液が注ぎ込まれる。さらに、無数の射精がキノの体中を汚す。
その熱と衝撃が、朦朧としていたキノの意識に強烈な快感のハンマーとなって襲い掛かる。
「…うあああっ!!…せーえきがぁ!!…も…かけないで……熱くて…変になるぅううううううっ!!!!」
休む暇もなく、また別の陵辱者がキノの前後に陣取って、出されたばかりのものが零れ落ちるアソコとアナルを犯し始める。
再び快楽地獄に叩き落されて、キノは泣きじゃくり、切ない悲鳴を上げて、快感に体を打ち震わせる。
「…ああっ…だめっ…やめてぇ!!…またイかされるぅっ!!!イかされちゃうぅううううっ!!!!!」
ビリビリと駆け抜ける甘い痺れ。強烈すぎる快感はもはや苦痛と区別がつかないほどだ。敏感すぎる体を無茶苦茶に犯されて、キノは再度の絶頂を迎える。
しかし、どれほど泣き叫ぼうと、キノに対する陵辱が終わりを告げる事はない。
「ううん、駄目だな。まだまだキノさんは全てを受け入れてくれそうにない」
「やっぱり、エルメス君がポイントだと思うんだけど……」
「それは、昨日試して駄目だったろ」
「いや、いたずらに絶望感だけを与えたのが拙かったのかもしれない。何か別の方法があれば………」
それでも完全に堕ちないキノを見ながら、陵辱者達が言葉を交わす。そして、その中の一人が、ふと粘液の中に沈みかけているエルメスをちらりと見て、
「……えっ?」
驚きに声を漏らした。
「…これは一体」
エルメスの車体が溶けていく。その下から現れる若々しい人間の肌。
「そういえば、エルメス君もまた自分の意思を持っている。生きているんだったな……」

完全に車体が溶け落ちて、現れたのはキノと同じ背格好の、金髪の少年。
「この粘液の中から、大きな建物から小さな道具まで、この国の全てが生まれる。だけど、こんな物まで作り出すなんて……」
粘液の中から顔を上げた少年、エルメスが呆然とした表情で周囲を見回す。
「何?…僕は…どうなって……?」
「エルメス君に肉体を与えるなんて、この国もよっぽどキノさんを気に入ったみたいだ」
自分はどうなってしまったのか?状況がわからず混乱するエルメスに、陵辱者達が歩み寄る。
「…な、何だ?…お前ら何考えて…」
「これでキノさんも何とかなるかもしれない。さあ、協力してもらうよ」
慣れない人間の肉体に立ち上がることも出来ないエルメスを数人がかりで担ぎ上げ、そのまま陵辱を受け続けるキノの元へと運ぶ。
「…えっ!?…キノっ!!…お前らキノに何をしてっ!!?」
ぐちゃぐちゃに汚され、犯されて、堪え切れずにいやらしい声を上げるキノ。その姿を見て、エルメスがじたばたと暴れ叫ぶ。
「…この声……エル…メス?」
その声に反応して、キノがゆっくりとエルメスの方に顔を向ける。
「…あ……キノ…」
「…エルメス…なの?」
「…そうだよ、キノ…僕だよ…」
そこでエルメスは解放された。何とか膝立ちで体を起こして、エルメスは周囲の陵辱者達を睨みつけ、叫ぶ。
「くそっ、こいつらキノに何をしてるんだ!!」
陵辱者達はそんなエルメスの言葉は無視して、その後で呆然と、聞き慣れた相棒の声で話す金髪の少年を見つめるキノに話し掛ける。
「どうだい、キノさん?」
「…この声…エルメスの声……」
「間違いない、エルメス君だよ。これで、君の頑なな心も和らぐといいんだけど」
「…何を言って…?」
キノの前の穴を犯していた男が自分のモノを引き抜き、入れ替わりにエルメスがキノの前へと押しやられる。
「キノさん、悲しまなくてもいいんだ。この国の中でも、キノさんは決して一人じゃない」
背後から伸びた女性の手が、エルメスのモノを弄びしごき上げる。
「…っあ…くぅ…やめ…」
「さすがね、ずいぶん反応の良い体だわ」
味わった事の無い激しい快感に、エルメスのモノが瞬く間に頭をもたげ始める。やがて完全に立ち上がった肉茎を、女性はそのままキノのアソコに押し当てた。
「…あっ…や…エルメスぅ…」
「…うあ…キノ…熱いよぉ…」
敏感な部分が触れ合って、二人の口から小さく悲鳴が漏れる。

「さあ、キノさん、エルメス君と一緒なら気兼ねなく気持ち良くなれるね」
「…ひぅ…やめろっ!!…放せぇ!!」
これから自分達を襲う事態を察したのか、エルメスが再び激しく暴れ出す。しかし、非力な少年姿のエルメスは、無数の腕には抗いきれず押さえ込まれてしまう。
そして、幾度もの射精でどろどろに汚されたキノの大事な部分へ、陵辱者達の手によって、エルメスのモノがゆっくりと挿入され始める。
「…っあああ…入ってくるっ!!ボクのなかに入ってくるぅうううっ!!!!」
「…やめろっ!!やめろやめろやめろぉおおおおおっ!!!!!」
やがてキノのアソコはエルメスのモノを完全に受け入れた。伝わりあう熱と脈動、焼け付くような快感が二人の神経を蹂躙する。
本来持ち得る筈の無い人間の感覚、圧倒的な快感はそれだけでエルメスをほとんど思考停止の状態に追いやった。
絶え間ない陵辱に精神を磨耗させた状態のキノは、苦しいほどのその感覚を、エルメスの背中をぎゅっと抱きしめて、ただ耐える。
「…エルメス?…本当にエルメスなの?…エルメス…だよねぇ?」
「…うあ…キノぉ……」
「エルメス……抱きしめて…お願いだから…ボクを……強く…抱きしめて…」
今にも消え入りそうなキノの声。エルメスはその悲痛な声音を少しでも和らげてあげたくて、キノを強く抱きしめる。
「…キノ…大丈夫だから…僕がいるから……」
「…エルメス…エルメスぅっ!!!」
もはや他にどうする事も出来ず、ただ、お互いをきつく抱きしめあうキノとエルメス。その様子を見ながら、陵辱者達は満足げに笑う。
「これはいけそうだ」
「でも、少しは動いたらいいのに」
「エルメス君、きっと動けないぐらい気持ちがいいのよ」
「そうか、それなら手伝ってあげないとな」
会話を聞いて、キノのアナルを背後から犯していた男が肯く。エルメスとキノをまとめて抱き締め、そのまま腰を動かし始める。
「…っ!!?…や…なんで…動いて…!!?」
「…うあああっ!!!…やめてぇ!!…エルメスのが…擦れてるぅ!!!!」
背後からのピストン運動の振動が否応無く二人の接合部に刺激を与える。動かされるたびに、着実に神経を蝕む快感が二人を追い詰めていく。
「…ふああああっ!!気持ちいいっ!!エルメスの…気持ちいいよぉ!!!!」
「…キノっ!!!熱いぃいいいっ!!!!」
もうどうしていいのか判らない。ただ、熱くて、気持ち良くて、この刺激がもっと欲しくてたまらない。
止め処なく湧き上がる欲求の前に理性は溶けて狂い果て、やがては野生の衝動が二人を支配し始める。
「…あああっ!!!キノっ!!!キノぉおおおおっ!!!!」
「…エルメスっ!!!…もっとぉ!!!…エルメスぅうううう」
我を忘れて腰を振りたくり快感を貪る。唇を重ね、舌を絡めて唾液を奪い合う。タガが外れてしまったかのようにいやらしい声を上げて、それがさらに二人を興奮させる。
今までギリギリの所で守り通してきた心の中の最後の砦は、いとも簡単に破壊されて、全てが快楽に塗り潰され白く濁っていく。
「…あ…くぅ…キノっ!!…好きだよ…キノっ!!!」
「…ふあああっ!!!エルメスぅ…ボクも…ボクも好きっ!!!…エルメスぅううううっ!!!!」
ただ快感を求め、肉欲を貪る獣と成り果てた二人は、激しく互いを求め合い、そして壊れていく。
やがてキノとエルメスの意識は快楽の奔流の中で粉々に砕け散った。
「…うあ…イクぅうううっ!!!キノっ!!イクよっ!!イクよおおおおっ!!!!!」
「…ああ、エルメスっ!!…イクっ!!!イクううううううう―――――っ!!!!!!」
ビュクビュクと接合部から溢れ出る白濁液。快楽地獄の中で完全に破壊されたキノとエルメスは、そのまま意識を失い崩れ落ちる。
陵辱者達は二人の体を白濁のシャワーで祝福した。もう戻れはしない。二人は今、この国の真の国民となったのだ。

それから半年ほど後、キノを喰らった国は地中を移動し、再び別の場所に現れて次なる獲物を待ち構えていた。
一見平穏そのものに見える国の中、キノとエルメスはその中心部から外れた薄汚れたビルの、そこで営業されている見世物小屋の舞台の上にいた。
「…っくぅ…うああっ…キノっ!!…キノ…好きだよぉ!!!!」
「…エルメスぅ!!…もっとはげしくっ!…奥まで突いてっ!!…ボクをめちゃくちゃにしてぇえええええっ!!!!」
あの後、さらなる陵辱を受け続けたキノとエルメスは崩れ落ちた心を立て直そうと抵抗をし続け、しかし、抗いきれずに完全に堕ちてしまった。
さらに、長く抵抗を続けたその反動が、堕ちた二人の心を容赦ない崩壊に追い込んでしまった。
キノとエルメスは他の国民たちのように表面上は普通の人間に見えるよう振舞えるだけの理性も無くし、ただ快楽を求め喘ぎ続けるだけの肉人形に堕ちてしまった。
そして、昼も夜も無く白濁にまみれて淫らな声を上げる二人の姿は、舞台の上で晒しものにされる事になった。
ギラつく客の視線すらも今の二人には快感をかきたてるものでしかない。まさぐり、舐めあい、舌を絡め、腰を振り、快楽の沼の底に沈んでいく二人。
自分たちが奪われてしまった大切なもの、それを取り戻そうとするかのように、二人はひたすらに行為に没入し続ける。
「…また射精るっ!!射精るよっ!!!キノぉおおおおおっ!!!!!」
「…エルメスっ…イクよっ!!!…イクよおおおおおおおっ!!!!!」
絶頂のたびに砕け散る心、その瞬間の幸福感、それだけが今の二人にとって生きている事を実感できる唯一のものだった。
もう戻れない二人は、今日も舞台の上に無残なその姿を晒し続ける。

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