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『ヴィル』(アリソン・ムリヤリ系)

何者かに捕われたアリソン。
毎夜、彼女を陵辱する者たちはこう名乗った……。
ムリヤリ系、閲覧注意。




もうどれくらい、こんな風にしているだろう。
どれくらいの時が過ぎたのだろう。
わからない。何もわからない。
ただわかるのは、這いつくばった石床のヒヤリとした感触と体中の痛み、視線の先に散らばっている自分の金髪の鈍い輝きだけ。
また彼はやってくるのだろう。私を捕えて、衣服むしり取り、朝と無く昼と無く陵辱を加え続けた人物。
『ヴィル』がやってくる。
そしてまた、私を犯すのだ。
今の私に出来るのは、その時が出来るだけ遅く訪れるように祈ることだけ。石床に貼り付けた耳が、近付いてくる足音を拾う事が無いように祈る事だけ。
薄暗い部屋の中、無様に床に横たわる私は、瞼を固く閉じて祈り続ける。
来ないで……………。
もちろん、そんな願いが聞き入れられるはずが無い事も私はよく理解していた。
扉が開く。
薄暗いこの部屋よりもさらに黒い廊下の闇から、染み出すように幾つもの人影が現れる。
『ヴィル』がやってきた。
私を犯すために、『ヴィル』達がやってきたのだ。
「ッハハハハァ!!!お待ちかねだぜ」
黒い影が、『ヴィル』達の影が私の周りを囲む。毛むくじゃらでゴツゴツした、何本もの『ヴィル』の腕が私を押さえつける。
腕の一本が私の口をこじ開け、いつもの薬を私の口の中に押し込む。
それを飲んだらどうなるか知っているのに、今の私には抵抗する事ができない。ただ瞳を閉じて、得体の知れない薬品が私の喉を通り過ぎていくのを感じる。
「随分おとなしくなったよなぁ、お前も。俺ぁ前みたいに元気があった方が楽しいんだけどな」
『ヴィル』達の一人が私の足を大きく開き、もう数え切れない回数の欲望を受け止めてきた私のアソコに、まるで凶器のようなモノをあてがう。
「ここが寂しかったんだろう?大丈夫、また満足させてやるさ」
「おいおい、話し掛けんのもいい加減にしとけ。今のコイツにゃどうせ何言っても無駄なんだから」
「だな。女だてらにパイロットだったらしいが、今じゃコイツを入れられることしか考えられねえんだもんな」
好き勝手に私を罵る『ヴィル』達の言葉。
今の私には反論する事も出来ない。反撃する気力など残されていない。
捕まって、それでも必死に抵抗して、戦って、戦って………。ついにそのための力は、一滴残らず私の中から使い果たされてしまった。
「へへ……行くぜ」
「…………!?…っは…あああっ!!?」
『ヴィル』が乱暴に挿入を開始する。剛直が私の体を引き裂き、奥へ奥へと押し割っていく。その感触に思わず、かすれた喉から声が漏れる。
「…あ……うああっ!!…や…は……」
『ヴィル』の太い腕に抱き上げられた私は、突き上げられる度に人形のようにガクガクと体を揺らす。
私の息が切れる事も気にせず、熱く太いソレが私の中を滅茶苦茶に掻き回す。
「相変わらずヤラシイ顔してんなぁ。ホレ、俺のも面倒見ろよ」
周りに群がる幾人もの『ヴィル』達が、私に向かってそれぞれの大きくなったモノを突き出す。
無理矢理に手の平に握らせ、口の中に押し込み、体中の色んな所に擦り付ける。
「…ん…んむぅ……っはぁ…あああっ!!?…や…ああああああっ!!!!」
むせ返る牡の匂いと狂おしい熱の中で悲鳴を上げながら、私は思う。
どうしてこんな事になったのだろう?
私は捕まってからずっと、絶対負けないつもりでいた。なけなしの力で抵抗を続けた。
『ヴィル』の事だけを考えて、ずっと我慢した。
何度も飲まされたあの薬が私の理性を奪い去って、マトモな思考をどんどんと削り取って、それでも私は耐え忍んできたのに………。
何がいけなかったんだろう?
どうして私は、『ヴィル』にこんな仕打ちを受けてるんだろう。
『ヴィル』はどうして私に、こんな事をするんだろう。
「…や…ヴィル……も…やめ…っはあああああああっ!!?」
「そう言うなって、そろそろ薬も効いてくる。楽しいのはこれからなんだぜ」
私の体の中で溶け出したあの薬が、私の体の隅々に染み渡っていくのを感じる。それに押し退けられるようにして、また少しだけ私の大切な何かが消えていく。
体の奥から、欲望に汚されきった私の大事な部分から、熱こみ上げてくる。
「…うあ…はああああっ!!…こん…な……すご…すごひのぉおおおおっ!!!!」
悲鳴が嬌声に塗り替えられる。
熱い蜜が奥から溢れ出す。
口の端から流れた涎が気にならなくなる。
『ヴィル』達のモノを握る指に力がこもり、浴びせられる白濁の感触を体が求め始める。
頭の中が何度も真っ白になる。
「…うあああっ!!…もっと!!もっとぉ!!!!…もっと…ちょうだいぃ!!アリソンに…もっと熱いのぉ……!!!」
「ようやくノって来たな。良いぜ、もう一本くれてやるよ!!」
後の穴にも熱く太いソレが、私の体が死ぬほど欲しがっているものがねじ込まれる。
完全に私の手から離れた体が、前後の穴を灼熱の棒でかき混ぜられる度に、激しく痙攣する。背中を反らせて、淫らな言葉を何度も叫び続ける。
揺すぶられるだけだった腰はいまや際限ない快楽を求め、私の意志を無視して淫らにくねる。
「…あああっ!!あああっ!!?…イイのぉ…これ…すごく……」
もう嫌だよ。
「もっとぉ!!!もっと…かけてぇ!!!アリソンを真っ白にしてぇえええええ!!!」
もう無理だよ。
「…っあ!?…すご…こんなぁ……きもひ…よすぎるのぉ…ふああああっ!!!!」
誰か助けてよ。
「…あああああああああっ!!!!!…ひあああっ!!?…やあああああっ!!!」
私を、助けて………。
この地獄から、私を………。
お願い、助けて、ヴィル…………。

ほんの僅かな心の叫びは、体を駆け上っていった快楽の衝撃にかき消された。
私の前後を貫く二本の剛直は、容赦ないピストン運動で私の頭の中までをかき混ぜた。
快感の電流が流れるたび、頭の中で飛び散る火花。
叫びながら、腰を振りながら、かき混ぜられながら、突き上げられながら、私の意識を飛び散る火花が満たし、全てが白い光の中に消えていく。
「ふあああっ!!!…わらひ…イクのぉっ!!!!イっひゃうのぉおおおおおおおおおっ!!!!!!」
その白い光の中で、私の全ては崩れ去った。

そして再び目を覚ます。
頬に伝わる石床の冷たさ。体中の傷の痛み。鈍く輝く金髪。お馴染みの陰気な部屋。
そして、手の平には優しく暖かい誰かの指の感触。
懐かしい誰かの手の平。
昔散々引っ張りまわした、お馴染みの手の平の感触。
「……………誰?」
すすり泣く声がした。
痛む体に鞭を打って、その声の主を確かめる。
私の手の平を握ったまま、彼はそこで俯いていた。
「……ヴィ…ル?」
助けに来てくれたんだ。
私の手を握っているのとは反対の手には、拳銃が握られている。部屋の中を見回すと、血痕や、それを残した男たちの亡骸が横たわっていた。
外の明かりが差し込んで、もう少しだけ明るくなった部屋の中、私の手を取ったままヴィルは泣いていた。
「……ごめ…アリソン……僕が…僕がもっと早くに…助けに来れたら……」
肩を震わせ、何度もしゃくり上げる。
ヴィルの顔をつたい落ちた滴が、ポタポタと私の手首を濡らす。
せっかく助けに来た王子様が、泣いてしまってどうすんのよ?
なんて突っ込んであげたかったけれど、出てきたのは今にも消えてしまいそうな弱々しい声だけ。今の私にはそれだけの言葉を口にする体力も残されていなかった。
仕方が無いから、震える手の平でヴィルの頬を撫でてあげた。涙の後を拭ってあげた。
ゆっくりとヴィルが顔を上げる。
とても悲しそうな顔。ヴィルにはそういうのは、あんまり似合わないと思った。いつもみたいに優しく笑ってる方が、ヴィルにはきっとよく似合う。私は知ってる。
でも、それだってたまには仕方が無いのかもしれない。
私だって、次から次へと溢れてくる涙を止められずにいるのだから。
今日だけはきっと仕方がない。
私の手を握るヴィルの手の平にぎゅっと力がこもる。私も精一杯の力で握り返す。
暖かくて、痛かった。
確かにヴィルはここにいるんだ。これ以上、何もいらない。
長く続いた悪夢から、ようやく私は戻って来た。

『あの程度』で済んだのはむしろ幸運だった。
全ての真相を知った後では、そう思わざるを得なかった。
心と体をボロボロに傷つけられ、汚されて、それでも私たちは生きていたのだから。
死ぬよりも辛い地獄に堕とされる事だって、十分にあり得たのだから。
たとえ、ロクシェに、生まれ故郷に居場所がなくなるとしても、それに納得するしかない。
私たちが関ったのはそういう事件だったのだ。
今、私たちはイクス王国に、ベネディクトさんとフィオナさんの暮らす谷に身を寄せている。二人は危険を承知で私たちを受け入れてくれた。
この1ヶ月間ほどで手早く準備を整えた私たちは、明日の朝早く西側に旅立つ。きっともう二度と、ルトニを越える事は無いだろう。
私はヴィルと同じ部屋で、ベッドの端っこに腰掛けて、同じようにベッドに座って俯いているヴィルの様子を見ている。
あの日から、私はヴィルの笑顔を見ていない。
あの時自分が間に合わなかった事を、ヴィルは悔やんでいるのだ。手遅れになる前に助けられなかった自分を責めているのだ。
全然、そんなことは無いのに。
手遅れじゃなかった。あの時、ヴィルは間に合ってくれたんだ。かなりギリギリだったけれど、私を救い出してくれたのだ。
あの事件が私に刻み付けた深い傷が、私を苦しめる以上に、ヴィルを苦しめている。
確かに私はボロボロになった。
あの時の事を思い出すと今でも身がすくむし、真夜中になぜだか怖くてしょうがなくなってすすり泣いてしまうことだってあるけれど。
あの時、ヴィルは私の手を握ってくれたんだから。
その腕でまた光の当たる所に、引っ張り上げてくれたのだから。
ねえヴィル、あなたはちゃんとわかっていますか?
もうこれ以上ないくらい怖い記憶でさえ、あなたが横にいてくれるなら、私に傷一つつけることは出来ないって。
あなたが私の手の平をきゅっと優しく握ってくれるなら、もう私は絶対誰にも負けないんだって。
あなたが私にどれだけの元気や、勇気や、その他の生きるために必要な諸々を与えてくれたか、ちゃんとわかってますか?
あなたが私にとってどれだけ大切な人なのか、知っていますか?
……なんて事を目線で訴えかけても、下を向いたままのヴィルにはそもそも私が視界に入っていない。伝わるはずが無い。
意を決して私は立ち上がり、ヴィルの前で膝をつく。これなら嫌でも、私の顔が目に入るはずだ。
真正面から見据えたヴィルの瞳は、力なく悲しげだった。1ヶ月前、あの部屋で見たのと同じ表情。
今度は私が、ヴィルを助ける番だ。
私はその悲しげな顔に、精一杯の笑顔で微笑みかけて
「………アリソン?」
ヴィルの頭を私の胸元で、ぎゅっと抱きしめた。
「…む……むぐぅ?」
ヴィルの頬がちょっとだけ赤くなった。
おっと照れてるな。良い反応だ。
「ヴィル………」
私の胸から開放されたヴィルは、しばらくの間ぽーっとした表情で私の顔を見つめて
「…ア、アリソン……」
「何?」
「ありがと……」
久方ぶりの微笑み。私の大好きな優しい笑顔を浮かべる。
「それでよろしい」
あとはもう、言葉はいらなかった。
重ね合わせた唇が、全てを伝えてくれたのだから。

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